9/2,3に行なわれた、「ad:tech Tokyo 2009」のレポートをはせれいさんに寄稿していただきましたので、ここに掲載します。まずは基調講演から。

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●Josh Bernoff : フォレスター・リサーチ アイデア・デベロップメント担当 シニアバイスプレジデント

1. グランズウェルとはどう考えればいいか?

日本の企業がどういうテクノロジーを利用していくかの恐怖心があることがわかった。
なぜ、マーケティングがよりデジタルになって、よりインタラクティブになるか。

どういう人間にリーチしたいのか、そのセグメントはどういうテクノロジーを使うのか。お客を理解すれば、どのツールが一番効果があるかがわかる。
人を理解するために、一番いいのは家族だ。(p.3)
マーケターとして、この家族をみたとき、どのデバイスを使うかでみてしまいがちだ。
しかし、そうではない。
人が使っていて、人が使ってる行動が特別だ。
テクノロジーの先にいる人をみるということだ。

当時のミラノで使っていた通信デバイス。電報の機械だ。(p.4)
当時は、それを上手く使うことがすごかった。
電報の機械を使う人を、送られていた中身を見なくてはいけない。
こういった「テクノロジーを使う人間」について書いたのがグランズウェルだ。
デジタルが将来を左右する。
なぜなら、それが単に新しく面白いからではなく、柔軟で協力だからだ。


2. デジタルマーケティングにフォーカスすべき5つの理由
(p.8)

(1) 消費者はますますデジタルを利用している(p.11~13)

日本の消費者は、コンテンツ作成も増加(p.14)
しかし、オンラインに広告費は費やされていないのが現状。
テレビは約50%接触しているが、メディア滞在時間は30%(p.13)
インターネットは約17%だけど、利用状況は50%

これから絶え間なく続くデジタルマーケティングへの移行(p.15)
それは、顧客自体がデジタル化しているからだ。

(2)今が正しいリスクを背負うとき

今からできる4つのマーケティングイノベーション

Enhance:既存のマーケティングプログラムを生かす
Include:プロセスに顧客を参加させる
Empathize :お客とのプライベートな関係をつくる
Iterate:効果を計り、改善を続けていく

※米国家電量暗転Best Buyは第三者にサイトを公開。(p.19)
自分達のAPIを公開をして、新しいネットワークを構築。

(3)デジタルはマーケティングファネル全体に影響を与える

マーケティングファネルの考えが重要である(p.22)

事例:MySpaceでのアディダスのクチコミキャンペーン(p.23)

マーケティングレボリューションは、1000ドルで9万人の人達。
9万人がこのサイトを訪れている。カサロング効果。

波及効果がある。9万人からさらに2.6万人に広まった。

(4)消費者はお互いを信じる

知人からのメールは51%の人が信じる(p.26)
コミュニティ内で消費者はお互いを信じあう(p.28)

ネット通販ZapposはTwitterで消費者の声を聞き、回答している。(p.29)

カスタマーサービスをしようと決意した。だから、10億ドル分の靴を販売することができた。
そして、amazonがzapposを買収したかというと、消費者との関係を構築できたからということだ。

(5)短期的な投資で、長期的な成功を得られる

素晴らしい庭園を維持していくために、コストはどうしてもかかる(p.30)

事例1:
Starbucksは新商品発売にFacebookのコミュニティを利用。(p.32)
Facebookのコミュニティを、すでにアプリケーションとして活用している。
100万人のファンがいる。

事例2:
National Instrumentsの有用なユーザー・コミュニティ(p.33)
テスト・計測・制御等の製品・ソリューション提供企業

3. 未来のマーケティングを実現するために5つのレコメンド (p.34)

  • デジタルに投資しよう。あなたの顧客がそうしているように
  • 意味のあるリスクをとろう
  • ファネルのどこに注力しているかを認識しよう
  • 顧客の声をビジネスにとりこもう
  • ソーシャルアプリケーションは長期的な価値をもたらすことを認識しよう

デジタルが将来を左右する。なぜなら、それが単に新しく面白いからではなく、柔軟で強力で便利なものだからだ。

4. 質疑応答

質問1:商品のプロダクトサイクルは関係あるんじゃないのか。

回答:確かに商品の寿命は短い。
スターバックスの会社とお客は長期的な関係である。
セールスフォースドットコムもそうだが、商品を改善していける。
製品は短くても、関係は継続性がある。

質問2;ROIについてどう考えているか。

回答:ROIの評価について聞かれた。ソーシャルテクノロジーに興味があるから
実施してみて、後で「上司にこれって効果どうなんだよ?」と聞かれる。

成功した企業は、成果の評価を事前に決めていた。
他のマーケティングと同様、目標に対して事前に測定方法と効果をみておく。

質問3:「消費者を信じる」とあったけど、消費者はお金を払うからいいことを書くのではないか。

回答:お金をもらった部分しか評価しない人もいるが、そういう方のファンとは
それほど大きくはならないだろう。
米国では、スポンサードカンバセーションは非常に話題になっている。
お金を払われたと公表することが重要であり、ポジでもネガでも
書ける権限があるということだ。

慎重に選んでいくことが大事だ。

質問4:企業内で実践していくことが難しい環境にある場合はどうすればいいか。

回答:アメリカの経営者は、それもわかっているが、実践しなくてはいけないことも理解している。
出来ることは限られている。
ビジネスの中核(中心ではない製品)ではないところで、成功し、実績を得る。

中央に、ソーシャルアプリケーションの担当を設ける。
ソーシャルアプリケーション部門を設立するのではなく、小さくはじめる。

質問5:ソーシャルメディアでクリエイティブがうまくいった事例を教えてほしい。

回答:変革はすでに起こっている。
従来のインダストリーが模倣していくことになる。ソーシャルネットワークで起こっているような事例を模倣していくことになる。
例えば、スーパーボール。ドリートがそういうことをした。
顧客との関係を深くしてきている。テレビに関してソーシャルネットワークの影響が大きくなってきている。従来の広告に依存していたらダメだ。

質問6:UGCの影響でコストが下がっている件についてどう思うか。

回答:米国の伝統的メディアも同じような質問をしてきた。
従来のメディアとソーシャルメディアとの線引きをすることがするだ。

例えば、ウォルストリートジャーナルで書いてあるものは、
コメントはユーザーの意見であって、記事とは違う。
自社のコンテンツの質の維持をすべきではあるものの。

オーディエンス向けのコンテンツに投稿させる。
これによって、元々のテレビ番組の消費を奨励している。
そういうことをテレビ会社もすべきだ。