「Twitterマーケティングセミナー」レポート
9/17に行なわれた、ビルコム株式会社と株式会社CGMマーケティングが共催するセミナー「Twitterマーケティングセミナー」のレポートをやまうらさんに寄稿していただきましたので、ここに掲載します。
セミナー概要
タイトル:Twitter マーケティングセミナー
開催日時:2009年9月17日(木)13:30-15:30
会場:青山学院会館 アイビーホール クリノン会議室
主催:ビルコム株式会社 株式会社CGMマーケティング
セミナー構成
第1部:Twitterを活用したWebPR ”空気”から”買う”までの戦略ストーリー
ビルコム株式会社 PR Produce Division マネージャー 野崎氏
第2部:Twitterを活用したマーケティング 現状と今後
株式会社CGMマーケティング 営業開発部 部長 杉崎氏
セミナー内容
第1部
ビルコム株式会社 PR Produce Division マネージャー 野崎氏
・情報流通量が532倍(よく見る総務省の数値)になり、「情報の量」(PV、GRP、発行部数)から「情報の質」(中立性、第三者視点、熱量)へ。
質の高い情報が「感動」や「共感」を生み、「情報の質」は第三者を介した情報で、Twitterがコミュニケーションツールとして注目されている。
・マーケティングにもストーリーが重要で、「空気づくり」から「モノを売る」までのプロセスで「DRCA(ドルカ)」モデルがある。
Desire(気づく)
Recognition(分かる)
Comparison(比べる)
Action(買う)
これまでのプロモーションの一部(PR部分)をTwitterで補完できる。
・もうひとつ、初めての体験から他社への推薦までのプロセスとして「TACR(タックル)」モデルがある。
Try(買う)
Attraction(満足)
Continue(継続)
Recommend(推薦)
プロモーションの一部(全体)をTwitterで補完できる。
・TwitterによりBtoCからEtoCのコミュニケーションへ。
会社(Business)⇒お客さま(Customer)から、会社⇒従業員(EmployeeまたはEditor)⇒Twitter(共有)⇒お客さま(Customer)。
・Twitterを実践するのに必要な要素
- キャラクターを作る(身分を明らかにして個人の特性も明らかにし、距離感を近く)
- 親近感を醸成する(@で会話やインサイトをつき、関係作り構築)
- プロ感を伝える(企業側ならではの会話をし、フォローするメリットを訴求)
- 相談にのる(疑問や課題を解決し、ロイヤリティ向上)
- 他の人の話を伝える(お客さまの口コミ情報を伝播させ、購買意欲醸成)
- 購買につながる状況要因を伝える(購買動機向上につながる発信で、購買への導線)
・メッセージ配信時に気をつけるべき点と求められる7つの要素(ビルコムさんからの記事化につながる実績から)。
- 新規(新発売、新機能等)
- 季節(夏休み、クリスマス等)
- 実績(会員数、○○本販売等)
- 時流(インフルエンザ、選挙等)
- 技術(タッチスクリーン等)
- 大成(食材、デジタルサイネージ等)
- 実利(キャンペーン、無料セミナー等)
と
- 限定性
- リアルタイム性
- 親近感
の掛け合わせが大事。
・どうやってTwitterのフォロワー数を獲得するか?
ストーリー型マーケティングが重要で「DRCA」モデルによる、一連のストーリー作りが大切。その際、活動にブレが生じないように「コアメッセージ」を定める。
「コアメッセージ」は「ブランドイン」と「メディアアウト」で作り、「ブランドイン」は企業が伝えたいことで、「メディアアウト」はメディアやお客さまが知りたいこと。
そして出来上がった「コアメッセージ」を基にストーリーを策定する。
・Twitterの課題
- 担当者の工数
- アカウントの廃止
- 対応ポリシー
第2部
株式会社CGMマーケティング 営業開発部 部長 杉崎氏
・CGMマーケティングの役割は日本でのTwitterの拡大と法人へのソリューションプランをしていく。
世界的には日本、ドイツ、ブラジルに注力する。
・Twitterとは?
世界で最も早く成長したソーシャルメディア。
企業価値なら1,700億円規模。
日本では78万人(ニールセン調査。WEBのみ)で男女比6:4で35-49歳が一番多い。
(余談:全世界では2,328UUで45-54歳が一番多かったような)
・Twitterでできること
140文字以内でリアルタイムに発信。
オープンプラットフォームで発信、受信が可能であり数万の入り口がある。
・Twitterの活用事例(US)
Dell(80以上のアカウントで目的別に)、CISCO(CSR的に)、ジェットブルー(CRM的に)、PEPSI(プロモーションとしてソーシャルメディアを融合しインフラとして活用)、マイクロソフト(メディア化)。
・バナー効果(WEBの右上)
「福助」の場合、約6倍のフォロワーが(1週間で100万円くらいだったかと)
バナーのimpは2008年6月で650万imp/月が
2009年8月には8,000万/月。
・CGMマーケティングの提供しているもの
Tweet managerで今、現在の状況に対する検索を強化。
Twinavi。
質疑応答
Q.Amebaやmixiのように有名人を起用することは?
A.有名人にはプッシュしていないが今後、プロダクションと交渉するかも。
インフラだと思うのでつなぎとして結果的に起用することになるかもしれない。
⇒協業することで知らない間に使うことになるかも。
Q.今後、狙う層は?
A.リアルタイム性が高いので、9月末にモバイルのポータルサイトをデジタルガレージから。
これによりT(補足:男女共通の13?19歳)を獲得したい。
テレビ、ラジオとの連携は進めている。
よってモバイルでT、M1(補足:男性20?34歳)、F1(補足:女性20?34歳)、ラテでF2(補足:女性35?49歳)を。
Q.USの属性は?
A.未公表です。ただ日本と同じくらいかと。
Q.コミュニケーションゴール(KPI)はどう捉えているか。
A.最終的には対話が半永久的(エンゲージメント)に続くのをゴールに。
ECサイトは売り上げとCVRを確認し、毎日リンク先を変更させている。
(昨日はヤフーショッピングなら今日は楽天にリンクさせている企業も)
以上。
河野コメント
「DRCA(ドルカ)」モデルだの、「TACR(タックル)」モデルだのというのはよくわからないのだけど、このあたりはTwitterに限った話ではなく、一般的なPRの考え方の話ですね。
日本の事例がもっと共有されるといいのだけど。「福助」のfollowが6倍増といっても、10人が60人になっても6倍だからねえ。