フラッシュマーケティング

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概要

フラッシュマーケティングとは時間や個数などの限定性をアピールして、瞬間的に集客を最大化するマーケティング手法のこと。例えば「今日だけ半額に」、「先着10人には○○をプレゼント」、「24時間以内に購入希望者が100人集まれば、50%割引のクーポンを発行」といった特典を用意する。 いわゆるタイムセールと考えて良い。

提唱者等

不明。

解説

フラッシュマーケティングの「フラッシュ」はフラッシュモブ(Flash mob)からきている。フラッシュモブとは、インターネット、とりわけメールや掲示板、ツイッターを介して不特定多数の人間が公共の場に突如集合し、目的を達成すると即座に解散する行為のこと。

フラッシュマーケティングの隆盛はソーシャルメディアの普及と大きく関係している。 これまでもケータイ会員の登録やメンバーへのメールマガジンによるタイムセールの告知は行なわれてきた。TSUTAYAの割引クーポンなどはその代表例。ただこれらは事前の会員登録が必須だったため、TSUTAYAのような規模のビジネスでもなければ思うように会員数(=告知対象者)が伸びなかったのだろう。

それがケータイの普及によりどこにいてもウェブにアクセスできるようになったこと、さらにはツイッターを始めとするウェブのリアルタイム化が進んだことによって、瞬間的に不特定多数への告知が可能になった。つまり事前の登録なしにセール情報を伝播できるようになったため、単店舗でもタイミングが合えば集客に成功するチャンスが生まれた。

代表的なサービスとして海外では「Groupon」、日本では「KAUPON」や「ピク」などがあるが、これらのサービスは割引クーポン(優待チケット)の共同購入サービス。つまり集客のための無料クーポン配布ではなく、映画やコンサートの前売り券のように一定額割引されたチケットを購入する。 インターネット上での共同購入はかなり以前からギャザリングとして存在したが、同等のものと考えていいだろう。サイトを見ればわかるように、個々のクーポンが時間限定で販売されており、また購入数が一定に満たないと取引が成立しないのが特徴。

問題点

最大の問題点はアンフェアな点であろう。もっともこれまでもチラシ持参や、「ぐるなび」のページを印刷してきて割引を受けることはあったので、それらと同じという考え方もある。ただし現時点ではツイッターなどを利用することが多いため、非常に限定的な人しかアクセスできないのは公平な機会の提供という観点からはやはり問題がある。

また出品される商品の性格上(その日の空席を埋めたい等)、割引率が大きいことが多いので通常の料金を支払って来店している他の客からすれば、不公平さを助長することに繋がる。これも航空機のチケットやホテルの直前割引と同じだという意見もあるが、常連を無視していることには変わりない。結果としてFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)と対極にある考え方になってしまっている。 少しずつでもショップ独自の会員を集め、空席が出た場合は既存顧客向けに優待サービスを提供するほうが、店のブランドや信用を守ることに繋がると思われる。


参考事例

関連マーケティング

とくになし。

参考書籍

とくになし。

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