マーケットイン

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概要

企業が商品を開発する際に、市場動向や消費者のニーズを理解して、彼らが求めるモノを求める数量だけ提供する考え方。「作りたいモノ」を作るのではなく「売れるモノ」を作ろうとする手法とも言える。 英語ではMarket-in、Market-oriented。

提唱者等

不明。

解説

市場にモノが溢れ、購買欲が満たされてくるとただ作るだけではモノは売れない。 じっさい1970~80年代以降、大量生産技術が発達すると、さまざまな業界で供給過剰が見られるようになってきた。

また消費者の嗜好が多様化してきたこともプロダクトアウトが行き詰まった理由である。 現代の市場では、消費者が本当に望んでいる商品を開発・生産・販売しなければ、受け入れられなくなってきている。

「顧客起点」「顧客発想」の考え方と基本的には同じである。 ジャスト・イン・タイム(just-in-time)と自働化に象徴されるトヨタ生産方式(かんばん方式、リーン生産方式)の多品種少量生産や、セブン-イレブン・ジャパンなどコンビニ業界が行なっているPOSシステムによる販売動向把握、デル・モデルで有名になったBTOなどはマーケットイン視点のビジネスモデルである。

ただしマーケットインが正しく、プロダクトアウトが時代遅れとする考え方は間違いである。 じっさいイノベーション研究の分野では、革新性を持った優良企業が「顧客の声を聞いた」がために市場における優位性を失うというイノベーションのジレンマが唱えられている。

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関連項目

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