PGM
概要
Partner Generated Media(パートナー・ジェネレイテッド・メディア)の略で、CGM全体を相手にするのではなく、企業に好意的な少数のインターネットユーザーを相手にしようとする考え方。
提唱者等
河野武が2006年に提唱。
解説
CGMをマーケティングに活用しようとする動きが盛んになる中で、その有効性の無意味さを説くとともに、本来あるべき関わり方を示した概念。
企業が消費者と向き合えるのはインターネットの利点であるが、全体を相手にしようとするのは従来のマスマーケティングと同じ考え方であり、うまくいくはずもない。現代マーケティングでは消費者を「大衆」としてひとくくりに扱うのではなく、少数のクラスタ、あるいはひとりの個人として扱わなければメッセージは届かない。
またそのメッセージはマスメディアを通じて伝達するだけでなく、消費者間でも伝達する。クチコミ自体は昔からあったが、それが距離や時間の制約を越えて届くようになったのがインターネットでのクチコミであり、近年あちこちで見られる光景である。
メール、ブログ、SNS、ツイッターといったサービスを消費者はパソコンやケータイを駆使して利用し、そこで情報を共有している。 そこでの価値は「正確性」に加え、「信頼」や「共感」といったものであり、企業が土足で踏み込んでいいものではない(にも関わらずその失態を犯す企業も多い)。
こうした信頼に基づくネットワーク、メディアに対して企業が取り得る選択肢は、一部のユーザーとの深い関係を築き、彼らに代弁してもらうことであり、そこで用いられるCGMをPGMと呼ぶ。
当然、信頼関係を構築するためには購入や使用の体験を伴う必要があるので、パートナー候補としては既存顧客が対象になる。そのため、PGMの考え方はCRMの延長と考えて良い。
参考URL
参考書籍
- そんなんじゃクチコミしないよ。 ISBN 978-4774134314