炎上マーケティング
概要
炎上マーケティングとは、ブログやSNSなどソーシャルメディアでの「炎上」を利用したマーケティング。作為的、意図的に炎上させることで注目を集め、そのトラフィックを自らの宣伝に使うことを目的とする行為。
バッシングマーケティングとも呼ばれる。
提唱者等
不明。特になし。
「バッシングマーケティング」の提唱者は元ライブドアの広報部長であった伊地知晋一氏で、『月刊 ascii』(2007年6月号)の記事が初出とされる。
解説
炎上マーケティングとは、注目を集める手段・手法として「炎上」を利用することを指す。炎上とは、ブログなどのソーシャルメディア上で批判的なコメントが殺到し、収拾がつかなくなった状態を表わす言葉で、英語の「フレーミング(flaming)」からきており、「ネットバトル」や「荒らし」とほぼ同義。
炎上マーケティングをバズマーケティングの一種とする意見もある。 意図的に批判されるような話題を提供し、それがバッシングされることによって、対象への興味喚起と認知を広めることは、ネガティブな意見ばかりであることを除けば(もっともそれが「炎上」のゆえんなのだが)たしかにバズマーケティングと共通した部分も多い。
いわゆる「悪評も評なり」を体現しているとも言えるが、炎上の記録が半永久的に残り続けるインターネットの性質を考えれば、とくにネットマーケティングとの相性は最悪と言える。
またマスメディアの過度な偏向報道は、それによって視聴率や売上部数のアップを意図したものであることから、炎上マーケティングと言えなくもない。
効果の真偽
炎上マーケティングはその性格から、当事者によって仕掛けたことを語られることは少ない。そのため、知られていない成功例があるかもしれないが、大半は批判をポジティブな意見を転換することができずに終了、撤退することになっている。
参考事例
ニフティの事例
明確に炎上マーケティングを表明した例は少ないが、2007年にニフティがゼロスタートコミュニケーションズと共同で開発した「ニフニフ動画」は確信犯と言える。ネーミングもサービス内容もすでに動画サービスとして知名度があった「ニコニコ動画」にそっくりなものを作り、炎上を引き起こした。