裸足の島の話

いきなりですが、質問です。

あなたは靴メーカーの社員です。市場調査のために、途上国のある島を訪れました。しかし、その島の住民は誰ひとり靴を履いていませんでした。全員、裸足です。

そんな時、あなたはどう感じ、どう考えますか?

マーケターの発想

もしあなたが「ダメだこりゃ、この島じゃ靴は売れねーや。だって、まず『靴を履く』という文化がないもの」と思ったなら、今後はその考えを変えていきましょう。

なぜなら、誰も靴を履いていないということは、その島の人全員が顧客になり得るということです。そして全員に靴を買ってもらうためになにをすればいいかを考えるのです。そういう発想がマーケターの発想です。

市場を発見し、創造する。それは文化を創ることなのかもしれません。SONYがウォークマンを発売した時も、スターバックスがエスプレッソをアメリカで普及させた時も無限の市場をそこに見ていました。

現時点の市場は皆無に近くても、それが参入可能性を否定するわけではありません。ここ数年は中国にいろんな業界が進出していますが、狙いは未開拓のマーケットがそこにあるからなのです。

日本にもまだまだ「裸足の島」があるかもしれませんね。

河野

当メディア編集長。コミュニケーション・デザイナー。企画屋。1997年、ニフティ入社。2001年にニフティ退職後、フリーターとして数年過ごし、2004年から2005年までオンライン書店ビーケーワンの専務取締役兼COOを務める。ECサイト初となるトラックバックを導入し、また「入荷お知らせメール」などを考案した。また、はてな社との協業による商品の人力検索サービス等をプロデュース。2005年から2007年までシックス・アパート株式会社のマーケティング担当執行役員を務める。2007年から2010年までブックオフオンライン株式会社取締役を務め、サービスの立ち上げ全般のサポートに加え、「オトナ買い」や「デマチメール」などの独自機能を考案した。その後、フリーランスに。2014年から株式会社クラシコムに勤務。現在に至る。「アクティブサポート」や「最愛戦略」の提唱者。個人として「攻城団」と「まんがseek」を企画運営。個人のサイトはsmashmedia

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