「AISCEAS」の版間の差分

出典: MarketingPedia (マーケティング用語集Wiki) , http://marketingpedia.jp/
移動先: 案内検索
(ページの作成: ==概要== AISCEASは「アイセアス(提唱者による呼び方/愛せ明日)」もしくは「アイシーズ」と読み、購買行動プロセスを説明するモ...)
 
 
(他の1人の利用者による、間の1版が非表示)
1行目: 1行目:
 
==概要==
 
==概要==
AISCEASは「アイセアス(提唱者による呼び方/愛せ明日)」もしくは「アイシーズ」と読み、購買行動プロセスを説明するモデルのひとつであり、AISASと同様にインターネットの普及後の購買行動を表しているのが特徴である。
+
AISCEASとは、購買行動プロセスを説明するモデルのひとつ。「アイセアス(提唱者による呼び方/愛せ明日)」もしくは「アイシーズ」と読み、AISASと同様にインターネットの普及後の購買行動を表しているのが特徴である。
  
AISCEASでは、購買行動プロセスとして、以下の7つがあるとしている。
+
AISCEASでは、購買行動プロセスとして、以下の7つがあるとしている。
 
#Attention(注意)
 
#Attention(注意)
 
#Interest(関心)
 
#Interest(関心)
10行目: 10行目:
 
#Action(購買)
 
#Action(購買)
 
#Share(情報共有)
 
#Share(情報共有)
 
  
 
==提唱者等==
 
==提唱者等==
アンヴィコミュニケーションズ(の望野和美氏)が提唱(2004年頃、宣伝会議2005年5月1日号に掲載)
+
アンヴィコミュニケーションズ(の望野和美氏)が提唱(2004年頃、宣伝会議2005年5月1日号に掲載)
  
  
 
==解説==
 
==解説==
 
===AISCEASモデル===
 
 
消費者の購買行動プロセスとしては、それまではAIDMAが有名だった。AISCEASは、近年のインターネットが普及した時代における新しい行動を取り込んだモデルである。インターネット時代の購買行動モデルとして、AISCEASの他に、電通が提唱したAISAS(電通の登録商標)が有名である。
 
消費者の購買行動プロセスとしては、それまではAIDMAが有名だった。AISCEASは、近年のインターネットが普及した時代における新しい行動を取り込んだモデルである。インターネット時代の購買行動モデルとして、AISCEASの他に、電通が提唱したAISAS(電通の登録商標)が有名である。
  
24行目: 21行目:
  
 
===AIDMAとの比較===
 
===AIDMAとの比較===
AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AIDMAから、Desire(欲望)とMemory(記憶)がなくなり、3~5番目のプロセスとして「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」が、Action(購買)後のプロセスとして「Share(情報共有)」が追加された。これは、AIDMAは消費者の心理・気持ちを説明するモデルであるのに対して、AISASは実際の行動を説明するモデルとも捉えられる。
+
AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AIDMAから、Desire(欲望)とMemory(記憶)がなくなり、3~5番目のプロセスとして「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」が、Action(購買)後のプロセスとして「Share(情報共有)」が追加された。これは、AIDMAは消費者の心理・気持ちを説明するモデルであるのに対して、AISASは実際の行動を説明するモデルとも捉えられる。
  
また、すべての消費者の行動がAISCEASで説明できるわけではない。例えば、おにぎりやサンドイッチ、ドリンクのように、購入が失敗であってもダメージが少ない製品やサービスは、購入前に検索・比較・検討したり、購入後に情報共有することは少ないと思われる。アンヴィコミュニケーションズのWebサイトでは、「AISCEASは、機能価値の高い商品やサービスだけにおける購買行動」と説明している。
+
また、すべての消費者の行動がAISCEASで説明できるわけではない。例えば、おにぎりやサンドイッチ、ドリンクのように、購入が失敗であってもダメージが少ない製品やサービスは、購入前に検索・比較・検討したり、購入後に情報共有することは少ないと思われる。アンヴィコミュニケーションズのウェブサイトでは、「AISCEASは、機能価値の高い商品やサービスだけにおける購買行動」と説明している。
  
 
===AISASとの比較===
 
===AISASとの比較===
AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AISASと比較すると、Search(検索)とAction(購買)の間に、Comparison(比較)とExamination(検討)が追加されている。つまり、AISCEASは、「消費者は、検索で見つけたブログやSNS、クチコミサイトなどのCGMで比較したり検討したりする」というプロセスを強調したモデルである。
+
AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。[[AISAS]]と比較すると、Search(検索)とAction(購買)の間に、Comparison(比較)とExamination(検討)が追加されている。つまり、AISCEASは、「消費者は、検索で見つけたブログやSNS、クチコミサイトなどの[[CGM]]で比較したり検討したりする」というプロセスを強調したモデルである。
  
 
==参考URL==
 
==参考URL==
40行目: 37行目:
  
 
==関連項目==
 
==関連項目==
*購買行動プロセス
+
*[[購買行動プロセス]]
*AIDMA
+
*[[AIDMA]]
*AISAS
+
*[[AISAS]]
 
 
  
 
==関連マーケティング==
 
==関連マーケティング==
  
 
[[Category:マーケティング用語集]]
 
[[Category:マーケティング用語集]]

2010年10月11日 (月) 04:48時点における最新版

概要

AISCEASとは、購買行動プロセスを説明するモデルのひとつ。「アイセアス(提唱者による呼び方/愛せ明日)」もしくは「アイシーズ」と読み、AISASと同様にインターネットの普及後の購買行動を表しているのが特徴である。

AISCEASでは、購買行動プロセスとして、以下の7つがあるとしている。

  1. Attention(注意)
  2. Interest(関心)
  3. Search(検索)
  4. Comparison(比較)
  5. Examination(検討)
  6. Action(購買)
  7. Share(情報共有)

提唱者等

アンヴィコミュニケーションズ(の望野和美氏)が提唱(2004年頃、宣伝会議2005年5月1日号に掲載)


解説

消費者の購買行動プロセスとしては、それまではAIDMAが有名だった。AISCEASは、近年のインターネットが普及した時代における新しい行動を取り込んだモデルである。インターネット時代の購買行動モデルとして、AISCEASの他に、電通が提唱したAISAS(電通の登録商標)が有名である。

AISCEASにおけるComparisonは「Searchプロセスで見つけた製品・サービスを比較する」というプロセスであり、Examinationは「(比較した結果)どれを購入するのか検討する」プロセスを示す。

AIDMAとの比較

AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AIDMAから、Desire(欲望)とMemory(記憶)がなくなり、3~5番目のプロセスとして「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」が、Action(購買)後のプロセスとして「Share(情報共有)」が追加された。これは、AIDMAは消費者の心理・気持ちを説明するモデルであるのに対して、AISASは実際の行動を説明するモデルとも捉えられる。

また、すべての消費者の行動がAISCEASで説明できるわけではない。例えば、おにぎりやサンドイッチ、ドリンクのように、購入が失敗であってもダメージが少ない製品やサービスは、購入前に検索・比較・検討したり、購入後に情報共有することは少ないと思われる。アンヴィコミュニケーションズのウェブサイトでは、「AISCEASは、機能価値の高い商品やサービスだけにおける購買行動」と説明している。

AISASとの比較

AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AISASと比較すると、Search(検索)とAction(購買)の間に、Comparison(比較)とExamination(検討)が追加されている。つまり、AISCEASは、「消費者は、検索で見つけたブログやSNS、クチコミサイトなどのCGMで比較したり検討したりする」というプロセスを強調したモデルである。

参考URL

参考書籍

関連項目

関連マーケティング

ブログの関連記事