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概要
AISCEASは「アイセアス(提唱者による呼び方/愛せ明日)」もしくは「アイシーズ」と読み、購買行動プロセスを説明するモデルのひとつであり、AISASと同様にインターネットの普及後の購買行動を表しているのが特徴である。
AISCEASでは、購買行動プロセスとして、以下の7つがあるとしている。
- Attention(注意)
- Interest(関心)
- Search(検索)
- Comparison(比較)
- Examination(検討)
- Action(購買)
- Share(情報共有)
提唱者等
アンヴィコミュニケーションズ(の望野和美氏)が提唱(2004年頃、宣伝会議2005年5月1日号に掲載)
解説
AISCEASモデル
消費者の購買行動プロセスとしては、それまではAIDMAが有名だった。AISCEASは、近年のインターネットが普及した時代における新しい行動を取り込んだモデルである。インターネット時代の購買行動モデルとして、AISCEASの他に、電通が提唱したAISAS(電通の登録商標)が有名である。
AISCEASにおけるComparisonは「Searchプロセスで見つけた製品・サービスを比較する」というプロセスであり、Examinationは「(比較した結果)どれを購入するのか検討する」プロセスを示す。
AIDMAとの比較
AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AIDMAから、Desire(欲望)とMemory(記憶)がなくなり、3~5番目のプロセスとして「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」が、Action(購買)後のプロセスとして「Share(情報共有)」が追加された。これは、AIDMAは消費者の心理・気持ちを説明するモデルであるのに対して、AISASは実際の行動を説明するモデルとも捉えられる。
また、すべての消費者の行動がAISCEASで説明できるわけではない。例えば、おにぎりやサンドイッチ、ドリンクのように、購入が失敗であってもダメージが少ない製品やサービスは、購入前に検索・比較・検討したり、購入後に情報共有することは少ないと思われる。アンヴィコミュニケーションズのWebサイトでは、「AISCEASは、機能価値の高い商品やサービスだけにおける購買行動」と説明している。
AISASとの比較
AISCEASが想定する購買行動プロセスは前述の7つである。AISASと比較すると、Search(検索)とAction(購買)の間に、Comparison(比較)とExamination(検討)が追加されている。つまり、AISCEASは、「消費者は、検索で見つけたブログやSNS、クチコミサイトなどのCGMで比較したり検討したりする」というプロセスを強調したモデルである。