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概要
インターネットに代表される情報発信媒体(メディア)が増えたことで、情報過多の状態が起こっており、そうした世界では人々の「アテンション(=関心・注目)」が情報量に対して稀少になることで価値が生まれ、交換財となりえるという概念。 関心経済、アテンションエコノミー、Attention Economy。
提唱者等
アメリカの社会学者、ゴールドハーバー(Michael H. Goldhaber)が1997年に提唱。
解説
いわゆる貨幣経済に対する概念として理解すると良い。
一般的に語られている理解
インターネットの登場と普及により、世の中の情報は飛躍的に、それこそ無限に増大している。一方で人間の時間は有限である。このミスマッチが起こるがゆえに、大量の情報の中からいかに人々の関心を集めるかが問われるようになった。
こうした情報過多状況の中で、人々が“意識的に払う注目(=アテンション)”の争奪戦が起きているという状態を指す。従来の世界と比較すると、企業にとって消費者や世間の注目をいかに集めるかがビジネスの成功を左右するようになっている。
本来の理解
人々の交換財である「お金」の代わりが「注目」になる、という意味。
マズローの欲求段階説にならえば、衣食住がおおよそ満たされれば、次に人間が求めるのは「栄誉」である、つまりは世間での「注目(=アテンション)」である、ということで、このような経済圏では「注目」を得るために人は行動する。
参考URL
参考書籍
- アテンション! ISBN 978-4431711612
- アテンション・マーケティング―消費者の関心を引きつける新しい広告手法 ISBN 978-4478501979