「ファストマーケティング」の版間の差分
出典: MarketingPedia (マーケティング用語集Wiki) , http://marketingpedia.jp/
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ファストフードは「安くて(商品が出てくるのが)早い」、ファストファッションは「安くて(流行への対応が)速い」と両社の意味がすでにちがうので、どちらの意味の「ファスト」を継承しているのかがわかりにくくなっていることに加え、共通している低価格については「ここには価格的な安さ、つまりリーズナブルの意は含まない」としているため、余計にわかりにくくなっている。 | ファストフードは「安くて(商品が出てくるのが)早い」、ファストファッションは「安くて(流行への対応が)速い」と両社の意味がすでにちがうので、どちらの意味の「ファスト」を継承しているのかがわかりにくくなっていることに加え、共通している低価格については「ここには価格的な安さ、つまりリーズナブルの意は含まない」としているため、余計にわかりにくくなっている。 |
2010年7月25日 (日) 01:45時点における版
概要
ファストフード、ファストファッションのように、いまを敏速に捉え、それを敏速に体現するマーケティングのこと。
提唱者等
2009年7月にオガワカズヒロ(小川浩氏と小川和也氏によるクリエイティブユニット)が著書『ソーシャルメディアマーケティング』で提唱したとされる。
解説
提唱された著書によると以下のような定義とされている。
ソーシャルメディアマーケティングの戦略と戦術を構築するうえでも有効な Fast Marketing(ファストマーケティング)という概念をここで提唱しておこう。 Fast(ファスト)という言葉は、“速い”という意味でさ まざまな使われ方を している(リーズナブルという意味も含みつつ)。たとえば、ハンバーガー、 ホットドッグ、サンド ウィッチなどを素早くリーズナブルに提供する Fast Food (ファストフード)。最近では同じようなニュアンスで、H & M、Forever 21、 Zara のようなファッション販売形態を Fast Fashion(ファストファッション) などと呼ぶ。それに対し、このファストマーケティングという概念は「いまを 敏速に捉え、それを敏速に体現するマーケティング」を示す。ここには価格的な 安さ、つまりリーズナブルの意は含まない。 ファストマーケティングの実践においては、 1)情報の鮮度 2)計画・実行・評価・改善のサイクルスピード 3)判断・意思決定のスピード が重要となる。 『ソーシャルメディアマーケティング』(P.77)
また小川浩氏によると、Simple・Speed・Systemの3つのSが重要とのこと。
僕たちは最近ファストマーケティング構想を打ち出しています。大事な事は3つのS。 企業の事業伸張のためというシンプルな(Simple)目標のために、誰よりも早く キャッチーな(Speed)ソリューションを考案し、基盤となるテクノロジーと 仕組み(System)を提供するというものです。
ファストフードは「安くて(商品が出てくるのが)早い」、ファストファッションは「安くて(流行への対応が)速い」と両社の意味がすでにちがうので、どちらの意味の「ファスト」を継承しているのかがわかりにくくなっていることに加え、共通している低価格については「ここには価格的な安さ、つまりリーズナブルの意は含まない」としているため、余計にわかりにくくなっている。
またファストフード、ファストファッションの共通点として短いサイクルで大量生産・販売することが特徴であるが(そのためファストファッションを展開する各企業は製造小売業=SPAの形態を取っており、それゆえに利益が確保できる)、この部分が曖昧になっていることも混乱の一因になっている。
参考事例
特になし。
関連マーケティング
特になし。
参考書籍
- ソーシャルメディアマーケティング ISBN 978-4797358353