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	<title>マーケティングis.jp &#187; わかるマーケティング</title>
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	<description>マーケティング入門者を応援するブログメディア（河野武・責任編集）</description>
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		<title>競争戦略とは</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2460</link>
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		<pubDate>Fri, 24 Dec 2010 00:00:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[チャレンジャー]]></category>
		<category><![CDATA[ニッチャー]]></category>
		<category><![CDATA[フィリップ・コトラー]]></category>
		<category><![CDATA[フォロワー]]></category>
		<category><![CDATA[マーケットシェア]]></category>
		<category><![CDATA[リーダー]]></category>
		<category><![CDATA[競争戦略]]></category>

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		<description><![CDATA[競争戦略の考え方 マーケティングについて考える場合、いま自社のビジネスがどのような状況にあるのかをまずは冷静に分析する必要があります。 たとえば市場のガリバーとして君臨する大手企業と新規参入したばかりのベンチャー企業では当然のことながら採るべき戦略は異なりますし、常にベストの戦略も変化します。 フィリップ・コトラーは市場における競争上の立場を4つに分類して、それぞれが採るべき戦略を整理しています。 リーダー まず最初は「リーダー」です。リーダー企業とは、ある市場におけるマーケットシェアが最大（つ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/race.jpg" alt="" title="race" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2464" /></p>
<h2>競争戦略の考え方</h2>
<p>マーケティングについて考える場合、いま自社のビジネスがどのような状況にあるのかをまずは冷静に分析する必要があります。</p>
<p>たとえば市場のガリバーとして君臨する大手企業と新規参入したばかりのベンチャー企業では当然のことながら採るべき戦略は異なりますし、常にベストの戦略も変化します。<br />
フィリップ・コトラーは市場における競争上の立場を4つに分類して、それぞれが採るべき戦略を整理しています。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/strategy-500x172.png" alt="" title="strategy" width="500" height="172" class="alignnone size-large wp-image-2462" /></p>
<h3>リーダー</h3>
<p>まず最初は「リーダー」です。リーダー企業とは、ある市場におけるマーケットシェアが最大（つまりトップ）の企業のことです。<br />
この企業はふたつのことを考えなければなりません。それはライバル企業の動向を注意して隙を見せないことと、もうひとつは市場全体の拡大です。</p>
<p>市場が大きくなればそれだけトップシェアである自分たちの売上も大きくなりますし、その恩恵をいちばん多く受けることができます。具体的には商品やサービスのブランドを宣伝することよりも、その商品カテゴリーの特性や利便性をアピールすることが重要です。<br />
同時にライバル企業が繰り出す新商品や新サービスに対して、即座に類似商品を出すなどして防衛戦をすることも大事です。</p>
<h3>チャレンジャー</h3>
<p>次に「チャレンジャー」です。これはマーケットシェアで2位または3位の企業のことです。チャレンジャー企業は「リーダー」を目指して、どんどんシェアの拡大を狙っていきます。そのために積極果敢に新商品を開発したり、消費者受けするキャンペーン（たとえば入会無料など）を展開します。</p>
<p>これはかつてのケータイ電話の状況を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。リーダーであるドコモに対してauは音楽配信やダブル定額といったサービスを次々に投入してきました。<br />
もっともこの場合はリーダーのドコモが半年程度で同じサービスをカウンターとして提供してきたため、相手のシェアを奪うところまではいきませんでしたが。<br />
あるいはコカ・コーラというリーダーに対するペプシコーラはチャレンジャーですね。</p>
<h3>フォロワー</h3>
<p>そして「フォロワー」です。フォロワー企業とは、その市場においてわずかなマーケットシェアしか有していないため、リーダー企業に挑戦するのではなくむしろ追随しようとする企業のことです。</p>
<p>大手企業が新事業として参入する場合はこの状況になることが多いです。その場合、商品開発やキャンペーンに大きな投資をするのではなく、リーダー企業の商品を模倣して、開発コストを節約し、そのぶん安価に提供することで価格優位性を確保します。または利益率を高めて販売量が少なくても事業が存続できることを目指します。<br />
家電における船井電機やかつてのアイワなどがこれにあたりますね。</p>
<h3>ニッチャー</h3>
<p>最後は「ニッチャー」です。「ニッチ」という言葉は一般的になってきましたが、まさにそのことで該当市場のマーケットシェアは低いものの、特定のサブ市場（ニッチ市場）ではリーダーとして君臨している企業のことをニッチャー企業と呼びます。</p>
<p>ニッチャー企業は言い換えれば、リーダーやチャレンジャーとの競争を避けるために「市場の再定義」をした企業のことです。後発のベンチャーが新規参入する場合はこのケースを採ることが多いです。</p>
<p>たとえばハンバーガーチェーンではマクドナルドがリーダーで、チャレンジャーとしてモスバーガーやロッテリアがあります。そしてフレッシュネスバーガーがニッチャーですね。</p>
<p>ニッチャー企業は家電の世界では（ダイソンのように）今後もどんどん出てくると思います。こうした企業が発売する商品は対象者を絞ったぶん高付加価値になるため高い価格でも売れます。その結果、利益率が高くなる強みがあります。</p>
<h2>ニッチャーの次の展開</h2>
<p>ぼくらの大半はリーダー企業やチャレンジャー企業ではなく、フォロワー企業やニッチャー企業で働いていると思います。そしてフォロワー企業がマーケティングをほとんど必要としていない以上、いちばん現実的でかつマーケターとして楽しいのはニッチャー企業だとも言えます。</p>
<p>ニッチャー企業で成功した場合、さらなる成長を目指して商品ラインナップを増やすことがありますが、これはその企業が支持されていた焦点がぼやけてしまうため注意が必要です。チャレンジャー企業としてリーダー企業に戦いを挑むのであればそれでもいいのですが、個人的には別のニッチを狙って開拓したほうがいいと思いますね。</p>
<p>各業界のシェアはこういう本で見ることができます。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=marketingis0b-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&#038;asins=4532218705" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>マーケティングにおける「シェア」いろいろ</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2455</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2455#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 22 Dec 2010 00:00:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[ハートシェア]]></category>
		<category><![CDATA[マーケットシェア]]></category>
		<category><![CDATA[マインドシェア]]></category>
		<category><![CDATA[顧客シェア]]></category>

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		<description><![CDATA[今回はマーケットシェア（市場シェア）、マインドシェア、ハートシェア、顧客シェアについて解説します。 4つのシェア マーケティングにはさまざまな「シェア」があります。以下に見ていきましょう。 マーケットシェア（市場シェア） 最初の「マーケットシェア」とは、ある市場における特定ブランドの販売額が占める割合のことです。いわゆる市場占有率のことで、「市場シェア」とも言います。 一般に「シェア」というとこのマーケットシェアのことを指しますし、「シェア争い」というような表現はわりと一般的な言葉としてみなさん]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>今回はマーケットシェア（市場シェア）、マインドシェア、ハートシェア、顧客シェアについて解説します。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/share.jpg" alt="" title="share" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2457" /></p>
<h2>4つのシェア</h2>
<p>マーケティングにはさまざまな「シェア」があります。以下に見ていきましょう。</p>
<h3>マーケットシェア（市場シェア）</h3>
<p>最初の「マーケットシェア」とは、ある市場における特定ブランドの販売額が占める割合のことです。いわゆる市場占有率のことで、「市場シェア」とも言います。<br />
一般に「シェア」というとこのマーケットシェアのことを指しますし、「シェア争い」というような表現はわりと一般的な言葉としてみなさんも使っているのではないでしょうか。</p>
<p>マーケティングのひとつの目標として、このマーケットシェアを高めるというのがあるわけですが、それはマーケットシェアを高めることで売上も増えますし、さらに規模の経済が働き（いわゆる「スケールメリット」が生まれ）利益率が改善されるからです。<br />
企業の目標が継続と拡大である以上、マーケットシェアは避けて通ることができません。もちろんむやみな拡大はひずみを生みますし、マーケットシェアの拡大によって新たな問題が出てくることがあります。</p>
<p>マーケットシェアの拡大によって、本来その製品やサービスが想定していない顧客層にまで広がってしまうことがあります。そうすれば評判が下がることに繋がりますし、ブランドイメージが低下することもあります。<br />
たとえばグッチやシャネルといったかつての高級ファッションブランドも、バブル時代にその商品ラインアップを展開しすぎたために若年層（それこそ渋谷のコギャル）までが所持するようになると、ブランドイメージはすっかり様変わりしますし、もともとの支持層が離れていきます。</p>
<p>またマーケットシェアを意識しすぎるのも良くありません。市場そのものを小さく定義すれば当然マーケットシェアは高くなります。烏龍茶を販売する際に、烏龍茶のマーケットシェアなのか、お茶全体のシェアなのか、あるいは水やコーヒーも含んだ飲料全体のマーケットシェアなのかによって数字は変化します。<br />
マーケットシェアは小さいよりは大きいほうがいいのですが、大事なのはじっさいの金額であり、定義した市場の成長性です。なぜなら成長する市場に身をおけば楽に売上を拡大できるからです。</p>
<p>名経営者と言われるジャック・ウェルチはGE時代に「マーケットシェアが10％になるように市場を再定義しろ」と言ったそうですが、これもマーケットシェア至上主義への警鐘として捉えれば非常に納得のいく指示です。</p>
<h3>マインドシェア</h3>
<p>ふたつ目は「マインドシェア」です。これは顧客認知度のことで、ある製品が購入されるときに消費者によって想起される割合のことを言います。</p>
<p>認知度の測り方は難しくて、通常こうした場合の調査には<a href="http://marketingis.jp/wiki/純粋想起" target="_top" alt="純粋想起"  title="純粋想起" >純粋想起</a>と<a href="http://marketingis.jp/wiki/助成想起" target="_top" alt="助成想起"  title="助成想起" >助成想起</a>の両方で消費者アンケートを実施することが多いです。<br />
<a href="http://marketingis.jp/wiki/純粋想起" target="_top" alt="純粋想起"  title="純粋想起" >純粋想起</a>というのは「缶コーヒーといえば？」のようにノーヒントでブランドを想起できるかを問うもので、<a href="http://marketingis.jp/wiki/助成想起" target="_top" alt="助成想起"  title="助成想起" >助成想起</a>のほうは缶コーヒーを並べて知っているものを選ぶといったようにブランド名を見せた上での認知度を問う調査です。</p>
<p>マインドシェアの調査には純粋想起が用いられることが多いようですが、じっさいにぼくらが商品を購入するのは店頭が多いわけで、家電量販店にせよコンビニにせよ、ブランド名を見た上での認知率（つまり助成想起）で十分だと思います。</p>
<p>一般にマインドシェアの高いブランドはいわゆる「有名ブランド」ということになるのですが、有名ブランドが必ずしもマーケットシェアが高いとは言えません。いちばんわかりやすいのは「アンチ」の存在ですね。彼らはそのブランドをよく知ってはいますが、顧客には成り得ません。<br />
よって、かなり高い相関関係にあることは事実ですが、マインドシェアの上位ブランドと、マーケットシェアの上位ブランドが異なることは珍しくありません。</p>
<h3>ハートシェア</h3>
<p>もうひとつは「ハートシェア」です。いわゆる好感度のことです。<br />
ハートシェアとは、ある製品が購入されるときに消費者によって買いたいブランド（自発的に選択するブランド）として挙げられる割合のことを意味しています。</p>
<p>ぼくらが購入する商品は、だいたい複数のブランドが存在しています。テレビもクルマも、缶コーヒーやファミレスもいろんなブランドが存在し、常にそこから選ぶ行為をしています。<br />
その際に大事なことは「安心」や「信頼」なのですが、「安心」は「知っている」ことが大事です。つまりこれはマインドシェアの話です。そして「信頼」のほうがハートシェアです。</p>
<p>ハートシェアはカスタマーロイヤリティと近い部分もありますが、必ずしも顧客（購入者）とは限りません。テレビCMのイメージによって好感度が高まるケースはよくあるように、「自分は買ったことがないけれど機会があれば買ってもいいな」と思えるブランドがハートシェアの高いブランドです。</p>
<p>ハートシェアが高いブランドは検討から購入に至る割合が高くなります。このあたりは自分のこととして考えれば当然ですね。</p>
<h3>顧客シェア</h3>
<p>最後は「顧客シェア」です。これはマーケットシェアの対比語として用いられます。具体的には、顧客ひとり一人が購入した特定の商品カテゴリーの購入金額に対する、自社商品の割合を言います。<br />
たとえばファッションに使う金額のうちどのくらいを自社の洋服を買ってもらえたか、という数字ですね。分母を市場全体にするものがマーケットシェアで、顧客ひとり一人にすれば顧客シェアになります。</p>
<p>この顧客シェアは「ウォレットシェア（財布内シェア）」と呼ばれることもあるのですが、<a href="http://marketingis.jp/wiki/パーミションマーケティング" target="_top" alt="パーミションマーケティング"  title="パーミションマーケティング" >パーミションマーケティング</a>や<a href="http://marketingis.jp/wiki/CRM" target="_top" alt="CRM"  title="CRM" >CRM</a>で重視されるのはこの数字です。<a href="http://marketingis.jp/wiki/ダイレクトマーケティング" target="_top" alt="ダイレクトマーケティング"  title="ダイレクトマーケティング" >ダイレクトマーケティング</a>でも顧客シェアを重要指標と捉えることが多いです。</p>
<p>顧客シェアは購入が前提になるため、あくまでも結果の数字です。これも消費者アンケートで調べることになります。</p>
<h2>それぞれのシェアの高め方</h2>
<p>基本的にそれぞれのシェアには相関関係があります。<br />
マインドシェアとハートシェアが高ければ、マーケットシェアを高めるのが容易になりますし、顧客シェアが高くなります。</p>
<p>マインドシェアは認知率ですから、これを高めるには宣伝広告が重要です。ハートシェアも広告は重要ですが、それに加えて消費者の体験（本人の体験や周囲のクチコミ）が重要になります。当然そのためには商品やサービスそのものの品質なども問われますし、もっと言えば「値頃感」が問われます。</p>
<p>そしてマーケットシェアを拡大するには宣伝や広告のほかに、流通戦略が重要です。最終的な購買部分をしっかり押さえない限り、売上に連動した数字を高めることはできません。<br />
そのため営業や流通チャネルをしっかり整備することがポイントになってきます。</p>
<p>マーケットシェア（市場シェア）、マインドシェア、ハートシェア、顧客シェア――いずれも高いほうがいいのですが、それぞれの分母をしっかり意識しなければなりません。<br />
シェアに限らず比率（割合）は分母次第で簡単に大きくも小さくもなります。その分母が適切なのかを見極めることのほうが大事ですし、それがマーケティングの肝だとぼくは思います。</p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントとは</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2436</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2436#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 20 Dec 2010 00:00:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[PPM]]></category>
		<category><![CDATA[プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント]]></category>

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		<description><![CDATA[今回は広義のマーケティング（いわゆる事業戦略まで含んだマーケティング）では必須知識のひとつである、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントについて解説します。 プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントとは プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント（Product Portofolio Management）とは、ボストン・コンサルティング・グループ（BCG）が提唱する市場戦略分析手法のことです。「PPM」と略されることも多いです。 具体的には、市場占有率と市場成長率のマトリクスで自社の事業や製品]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>今回は広義のマーケティング（いわゆる事業戦略まで含んだマーケティング）では必須知識のひとつである、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントについて解説します。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/ppm.jpg" alt="" title="ppm" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2438" /></p>
<h2>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントとは</h2>
<p>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント（Product Portofolio Management）とは、ボストン・コンサルティング・グループ（BCG）が提唱する市場戦略分析手法のことです。「PPM」と略されることも多いです。<br />
具体的には、市場占有率と市場成長率のマトリクスで自社の事業や製品を位置付け、分析します。</p>
<p>ポートフォリオというと株式投資の世界でも使われますが、この場合の定義はある程度の資産を持つ投資家が、自らの資産を複数の金融商品に分散投資することを指します。プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントも企業がどの事業に投資を集中するべきか、いわゆる「選択と集中」をするために用いる分析手法です。</p>
<h3>金のなる木、キャッシュカウってなに？</h3>
<p>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントで分類した結果、以下のようなマトリクスになります。それぞれの象限には名前が付いています。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/PPM-500x132.png" alt="" title="PPM" width="500" height="132" class="alignnone size-large wp-image-2437" /></p>
<p>それぞれについて説明します。</p>
<h4>問題児（problem child）</h4>
<p>ワイルドキャット・ビジネスとも言う。<br />
市場成長率が高い半面、自社の占有率が低い分野。市場が急成長しているので、市場占有率を高めるためには、先行投資が必要です。</p>
<p>多額な投資資金が必要ではあるものの、現時点では収益化としては不十分。もちろん製品の改良や広告宣伝費の投入によって占有率を高めることができれば「花形製品」になるけれど、シェアの低いまま成長率が鈍化すれば「負け犬」にもなるリスクの高い状況です。<br />
これはプロダクトライフサイクル（製品ライフサイクル）の導入期や成長期に見られることが多いです。</p>
<h4>花形（star）</h4>
<p>スター・ビジネスとも言う。<br />
成長率・占有率ともに高く、かなり良い状況です。ただし市場の成長率が高いため競争は激化しやすく、占有率の維持・拡大に多額の追加投資を必要とします。高シェアを維持し続けることでいずれは「金のなる木」へと育てるべきなのですが、もしシェアが低下すれば「負け犬」となってしまいます。<br />
これも「問題児」同様、プロダクトライフサイクルにおける導入期や成長期に見られることが多いです。</p>
<h4>負け犬（dog）</h4>
<p>ドッグ・ビジネスとも言う。<br />
市場占有率が低く、今後の市場成長率も見込めないため撤退が検討されるべき分野です。投資がムダになるため、特段の理由がない限り即刻撤退すべきです。<br />
これはプロダクトライフサイクルにおける成熟期から衰退期に見られることが多いです。</p>
<h4>金のなる木（cash cow）</h4>
<p>キャッシュカウ・ビジネスとも言う。<br />
成熟市場におけるリーダーの地位を確立している状況です。これはいちばん望ましい状況で、市場の拡大が見込めない反面、新規参入も少なく追加的な投資があまり必要ではないですし、自社の市場シェアが高いため大きな資金流入・利益が見込める、つまり儲かる分野です。<br />
これも「負け犬」同様、プロダクトライフサイクルにおける成熟期から衰退期に見られることが多いです。</p>
<h2>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの限界</h2>
<p>プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントはとにかくシンプルに把握できることがいちばんの特長ですが、この手のフレームワークの多くに見られるようにそのシンプルさゆえに状況を見誤る危険性もあります。</p>
<p>たとえばそれぞれの事業は独立していることのほうが少なく、むしろ相互に関連しているケースのほうが多いために、事業単独の分析結果で判断するのは危険だというものです。<br />
これはある不採算事業（問題児や負け犬）の研究を経て開発された技術が、別の事業の収益に大きく貢献していることなどを想定していて、たしかによくありそうな話です。</p>
<p>それ以外にも不採算事業と共通で使用する材料などがある場合は、その事業を切り捨てることによって仕入れ量が激減して結果として仕入れ価格に関する交渉力が弱まり、コストアップに繋がることも考えられますし、この手の相互の関係性をきちんと踏まえないまま判断するのは危険です。</p>
<p>ほかにも現在の自動車産業や家電産業のように、研究開発を続けなければいけないような市場では、すでに市場自体の成長性は止まっているにも関わらず競争が激化するため、なかなか「金のなる木」にならないジレンマもあります。</p>
<p>こうした分析によって、それぞれの事業で働く社員のモチベーションも大きく左右されます。じっさいにはそこで働くスタッフの能力とは関係のないところで決まっているにもかかわらず、自分の携わる事業が「負け犬」に分類されたとなればモチベーションが低下するのも当然で、このあたりの配慮も慎重に行う必要がありますね。</p>
<p>いずれにせよ、この手の分析ツールはそれだけですべてを網羅、解決できるものではありませんので、その特徴をしっかり踏まえた上で、ざっくりした分析に使うのが良いでしょう。<br />
精査は必要ですけど、自社の事業をざっくり分析するには有効なツールだと思います。</p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>クロスセルとアップセル</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2402</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2402#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 15 Dec 2010 00:00:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[アップセル]]></category>
		<category><![CDATA[クロスセル]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://marketingis.jp/?p=2402</guid>
		<description><![CDATA[今日はクロスセルとアップセルについて解説します。 クロスセルとアップセル このふたつはぼくたちの日常でもしばしば目にする販売手法です。 いちばんわかりやすいのはハンバーガーチェーン店で「ご一緒にポテトもいかがですか？」と薦められるのがクロスセルで、「あと50円払えばポテトをMサイズからLサイズにできます」というのがアップセルです。 つまりクロスセルとは、ある商品（この場合はハンバーガー）の購入を考えている消費者に対し、その商品に関連する商品（この場合はポテト）や、組み合わせることによって割引にな]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>今日は<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>と<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>について解説します。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/crosssell_upsell.jpg" alt="" title="crosssell_upsell" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2408" /></p>
<h2>クロスセルとアップセル</h2>
<p>このふたつはぼくたちの日常でもしばしば目にする販売手法です。<br />
いちばんわかりやすいのはハンバーガーチェーン店で「ご一緒にポテトもいかがですか？」と薦められるのが<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>で、「あと50円払えばポテトをMサイズからLサイズにできます」というのが<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>です。</p>
<p>つまり<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>とは、ある商品（この場合はハンバーガー）の購入を考えている消費者に対し、その商品に関連する商品（この場合はポテト）や、組み合わせることによって割引になる商品（この場合はセットメニュー）などの購入を勧める販売方法です。<br />
<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>が目指すのは、ひとりあたりの購入点数を増やすことで、その結果として顧客の購入金額を向上させることです。</p>
<p>一方、<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>とは、ある商品（この場合はポテト）の購入を考えている顧客に対し、当初決めていた価格帯の商品（この場合はMサイズ）よりも上位の商品（この場合はLサイズ）を推薦する販売方法のことです。<br />
<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>が目指すのは、購入点数は同じでもより単価を高く（あるいは利益率や利益額を高く）することで、その結果として顧客の購入金額を向上させることです。</p>
<p>いずれも顧客の購入金額を向上させる点では一致していますが、そのアプローチが異なります。</p>
<h3>さまざまなところで見かけるクロスセル、アップセル</h3>
<p>ほかにもスーパーのレジ前で乾電池やガムなどの単価の高い消耗品や日用品が置いてあることがよくありますが、あれも<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>ですね。<br />
ECサイトのレコメンドエンジンももうひとつ商品の購入を促していますから、これも<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>を狙ったものです。レコメンドエンジンの場合は商品同士の相関関係（同時に購入されることが多い）などを元に推薦しますが、単純に販売数ランキング上位の商品を紹介することもあります。</p>
<p>一方、<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>もよく見かけます。たとえばレストランなどのコースメニューは名称はさまざまありますが、だいたい松竹梅の構成になっています。<br />
クルマにせよ、iPodにせよ、装備品や容量のちがいから複数のラインナップが用意されていて、だいたい1.5倍から2倍の価格差がありますが、買わせたいのはより上位のランクです。<br />
とくにぼくらは「どうせ買うなら後悔したくない」という心理が働きますから、松竹梅で提示されるとなかなかいちばん下の商品は購入しづらいので、そこをうまくついているんですよね。</p>
<h2>クロスセルとアップセルの課題</h2>
<p>販売側の戦略手法としては<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>と<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>は常套手段と言ってもいいですし、企業の売上や利益をアップするために積極的に採用するべきだと思います。<br />
ただし、それはあくまでも顧客に対する付加価値や納得性があってのことです。</p>
<p>たとえば<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>がただの押し売りに受け取られたら本末転倒です。レジ前の通路をふさぐほど<a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>用の商品の棚がはみ出していれば、そのお客さんは二度と来店してくれないでしょう。ECでも同じです。あれもどうですか、これもどうですかとページを遷移するたびにくどいくらいレコメンドされるサイトでは二度と買いたくないと思われます。</p>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>も同様です。薦められたからとポテトをLサイズにしたのに、けっきょく食べきれなかったら薦めた店員、ひいては店舗に対して不信感が生まれます。<br />
ぼくもかつて店員に薦められるままに録音機能付きのMDウォークマンを買いましたが、けっきょく録音機能を使うことはなく（録音はラジカセ側でできるので）、再生専用の安いほうを買っておけばよかったと後悔したことがあります。</p>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/クロスセル" target="_top" alt="クロスセル"  title="クロスセル" >クロスセル</a>にしろ、<a href="http://marketingis.jp/wiki/アップセル" target="_top" alt="アップセル"  title="アップセル" >アップセル</a>にしろ、顧客の負担額は増している以上、それに見合った価値提供ができるのかをしっかり考えなければなりません。<br />
そうでなければ顧客への押し付け感が強くなり、かえって不信感を招くことになりかねません。</p>
<p>重要なのは納得性や満足感です。<br />
あくまでも「顧客のニーズ」ありきであることを忘れてはなりません。</p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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		<title>マーケティング・コンセプトとは</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2411</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2411#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 13 Dec 2010 00:00:45 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[ソーシャル・マーケティング志向]]></category>
		<category><![CDATA[プロダクトアウト]]></category>
		<category><![CDATA[マーケットイン]]></category>
		<category><![CDATA[マーケティング・コンセプト]]></category>
		<category><![CDATA[マーケティング志向]]></category>
		<category><![CDATA[生産志向]]></category>
		<category><![CDATA[製品志向]]></category>
		<category><![CDATA[販売志向]]></category>

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		<description><![CDATA[マーケティング・コンセプトとは マーケティング・コンセプトとは、言葉の通り、マーケティングを行う上での考え方のことです。 「マーケティング」という言葉が一般に定着する前から、当然のように企業の目標が「市場でよりたくさんの製品を販売すること」であり、そのために目標を掲げ、どのようなスタンスで市場に相対するかを決める必要があります。 具体的には「市場に対し創造的に適応するための目標」や「広告、宣伝、販売などあらゆるマーケティング活動の方向付け」といったものがマーケティング・コンセプトであり、マーケテ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/marketing_concept1.jpg" alt="" title="marketing_concept" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2415" /></p>
<h2>マーケティング・コンセプトとは</h2>
<p>マーケティング・コンセプトとは、言葉の通り、マーケティングを行う上での考え方のことです。<br />
「マーケティング」という言葉が一般に定着する前から、当然のように企業の目標が「市場でよりたくさんの製品を販売すること」であり、そのために目標を掲げ、どのようなスタンスで市場に相対するかを決める必要があります。</p>
<p>具体的には「市場に対し創造的に適応するための目標」や「広告、宣伝、販売などあらゆるマーケティング活動の方向付け」といったものがマーケティング・コンセプトであり、マーケティング・コンセプトは時代とともに常に変化してきました。</p>
<p>それを図式化すると以下のようになります。</p>
<p><a href="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/marketing_concept.jpg"><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/marketing_concept-500x218.jpg" alt="" title="marketing_concept" width="500" height="218" class="alignnone size-large wp-image-2413" /></a></p>
<h2>マーケティング・コンセプトの歴史</h2>
<p>これまでに登場したマーケティング・コンセプトについて、ひとつずつ紹介します。</p>
<h3>生産志向から販売志向へ</h3>
<p>マーケティング・コンセプトの最初の段階は企業視点の考え方です。ここにはさらに3段階に分かれます。</p>
<h4>生産志向</h4>
<p>高度経済成長時代のように、需要に対して供給が不足している市場が未成熟な段階では、生産力そのものが価値であり、生産性の向上がマーケティング上の競争優位になります。つまりは「作れば売れる」という考え方です。<br />
米国ではT型フォードが登場した1900年代からがこの時期にあたります。日本でも1960年代の「3C（クーラー・カラーテレビ・カー）」時代がこの時期に当てはまります。</p>
<h4>製品志向</h4>
<p>ある程度、供給が需要に追いついてくる段階に入ると、顧客は製品同士の比較を始めます。その結果、高性能な商品、高機能な商品を開発することが競争優位になります。「良い商品を作れば売れる」という考え方がこれにあたります。</p>
<h4>販売志向</h4>
<p>やがて供給が需要を上回ると、企業は過剰在庫を抱えるようになります。そのためこの段階では、いかに販売するかがマーケティング上の重要な課題となります。<br />
じっさいには顧客のニーズやウォンツを無視してでも、強烈に売り込む企業が競争優位に立ちます。</p>
<p>言い換えれば、このへんまでは典型的な「<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトアウト" target="_top" alt="プロダクトアウト"  title="プロダクトアウト" >プロダクトアウト</a>」ですね。</p>
<h3>顧客中心のマーケティングに</h3>
<p>その後、企業の身勝手な考え方ではモノが売れなくなったため、顧客視点にシフトします。いまのぼくらから見ればこの転換は当然なのですが、裏を返せば「作れば売れる」という幸せな時代があったということですよね。</p>
<h4>マーケティング志向（顧客志向）</h4>
<p>販売志向は言ってみれば、需要のないところに売り込むわけですから早晩限界がやってきます。そこで顧客のニーズやウォンツを調査し、彼らが求める商品（いわゆる消費者ニーズを満たした商品）を生産・販売するという考え方が登場します。<br />
米国では、1950年代以降がこれにあたります。日本でも50年代の後半からマーケティングという概念が本格的に導入され始めました。</p>
<p>それこそ「マーケティングを日本に持ち込んだのは電通（というか吉田秀雄）だ」という我田引水的なページもありますが、じっさいのところはさておき時代背景としてはこのあたりなのでしょう。</p>
<ul>
<li><a href="http://www.admt.jp/introduction/yoshida/gift/marketing.html">マーケティング導入と実践の先駆者 | アド・ミュージアム東京</a></li>
</ul>
<p>一般にマーケティングと理解されているのはこのマーケティング志向、顧客志向のことで、いわゆる「<a href="http://marketingis.jp/wiki/マーケットイン" target="_top" alt="マーケットイン"  title="マーケットイン" >マーケットイン</a>」の考え方です。</p>
<h3>社会全体を視野に入れたマーケティングに</h3>
<p>そしていまは企業と顧客の関係だけでなく、社会全体の視点が注目されています。</p>
<h4>ソーシャル・マーケティング志向（社会公共志向）</h4>
<p>消費者が物質的にある程度満たされると、消費が停滞します。また環境問題など社会問題が騒がれることによって消費そのものに罪悪感も生まれます。<br />
そうした時代には、顧客の満足だけでなく、社会全体の利益や福祉の向上を考えて、長期的な視点に立ってマーケティングを行うことが評価されます。</p>
<p>現代の日本はまさにこの段階に突入しつつあると言えます。エコポイントはただのディスカウントなのでこれに当てはまることはありませんが、ただ日用品などの分野において「たいして値段が変わらないなら多少高くても環境に配慮した商品を買おう」という消費者の行動は現れ始めています。</p>
<p>これからは単に付加価値の高い商品というだけでなく、その商品とそれを購入する消費者の社会的な役割や関係をきちんと考えて提案することが企業のマーケティングにおいて重要になります。</p>
<h2>マーケティング・コンセプトの現在と未来</h2>
<p>ソーシャル・マーケティング志向、社会公共志向の次に、どんな新しいマーケティング・コンセプトがあるかはわかりません。ただ、おそらくより公共な考え方が追求されるのではないかと思います。<br />
世界大戦でも起こって、ぼくらの欲求が<a href="http://marketingis.jp/wiki/マズローの欲求段階説" target="_top" alt="マズローの欲求段階説"  title="マズローの欲求段階説" >マズローの欲求段階説</a>でいう生命や安全の欲求まで落ちない限り、消費者の支持を得るためには社会的な欲求とリンクする必要があるでしょう。</p>
<p>そして当分はソーシャル・マーケティング志向の時代が続くでしょう。<br />
これはソーシャルメディア（あるいは<a href="http://marketingis.jp/wiki/ソーシャルメディアマーケティング" target="_top" alt="ソーシャルメディアマーケティング"  title="ソーシャルメディアマーケティング" >ソーシャルメディアマーケティング</a>）のような矮小化された意味ではなく、言葉通りの「社会」そのものについて視野に入れたマーケティング・コンセプトです。<br />
もちろん現代社会にはインターネット上のコミュニケーションは不可欠なものですし、それによって救われる人たちや、生み出される価値がある点も無視できません。</p>
<p>インターネットはすでに社会の一部として組み込まれているという事実を踏まえた上で、しかしネットに寄りすぎてはいけません。ネットを日常的に使っていない人たちも世の中にはたくさんいます。<br />
そして環境問題や人口問題、さらには不景気によって社会の閉塞感も生まれます。このような問題が山積する中で、企業が社会全体とどう関わっていくのかを、これからのマーケティングは考えていかなければならないのです。</p>
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		<title>ニーズとウォンツ</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2400</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2400#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 10 Dec 2010 00:00:52 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[ウォンツ]]></category>
		<category><![CDATA[ニーズ]]></category>
		<category><![CDATA[マズロー]]></category>

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		<description><![CDATA[最初に断っておけば、この言葉（ニーズとウォンツ）はかなり曖昧に使われています。 そこで今回は大きくふたつに分類できるその定義を紹介しますので、そういうものだと理解してください。ぼくはめったに使わない言葉ですし、知識として知っていれば十分です。 混乱する、ニーズとウォンツの定義 ネットで検索してもさまざまなことを言っている人がいます。 ただそれを大きく分類すると「顕在・潜在」を基準に言ってる人たちと、「低次・高次」の話として使っている人たちに分けることができます。 「顕在・潜在」説 まず、ニーズを]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/needs_wants.jpg" alt="" title="needs_wants" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2404" /></p>
<p>最初に断っておけば、この言葉（ニーズとウォンツ）はかなり曖昧に使われています。<br />
そこで今回は大きくふたつに分類できるその定義を紹介しますので、そういうものだと理解してください。ぼくはめったに使わない言葉ですし、知識として知っていれば十分です。</p>
<h2>混乱する、ニーズとウォンツの定義</h2>
<p>ネットで検索してもさまざまなことを言っている人がいます。<br />
ただそれを大きく分類すると「顕在・潜在」を基準に言ってる人たちと、「低次・高次」の話として使っている人たちに分けることができます。</p>
<h3>「顕在・潜在」説</h3>
<p>まず、ニーズを「顕在欲求」、ウォンツを「潜在欲求」と捉えている人たちの定義です。<br />
つまり具体的な必要性を感じているのがニーズ、なんとなく漠然と望んでいるのがウォンツということです。</p>
<p>たとえば「おなかがすいたので何か食べたい」と思うのがウォンツで、それを満たすために「駅前のマクドナルドでハンバーガーを食べたい」と思うのがニーズという解釈です。<br />
ウォンツは抽象的で、より具体的なものがニーズという捉え方です。</p>
<p>これと近いのが深層心理を持ち出す人たちです。<br />
たとえば先日ここに書いた「ドリルを買おうとしている人は、ドリルが欲しいのではなく、穴を開けたいのだ」という格言の話に対して、これは「ニーズとウォンツの話だね」とコメントしている人がいましたが、そういう話です。</p>
<ul>
<li><a href="http://marketingis.jp/archives/1999">消費者が本当にほしいもの | マーケティングis.jp</a></li>
</ul>
<h3>「低次・高次」説</h3>
<p>もうひとつの定義は「<a href="http://marketingis.jp/wiki/マズローの欲求段階説" target="_top" alt="マズローの欲求段階説"  title="マズローの欲求段階説" >マズローの欲求段階説</a>」を用いて、ニーズを「低次の欲求」、ウォンツを「高次の欲求」とする人たちもいます。</p>
<p>「<a href="http://marketingis.jp/wiki/マズローの欲求段階説" target="_top" alt="マズローの欲求段階説"  title="マズローの欲求段階説" >マズローの欲求段階説</a>」というのは以下の図のように、人間の欲求には生命の保障から、誰かに愛されたい、尊敬されたいといった精神的な充足を得たいという欲求に変化していきます。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wiki/images/2/29/Maslow.jpg" /></p>
<p>このポイントは必ず下（より低次）の欲求から段階的に満たされたいとダメだという点です。</p>
<p>手元にある入門書ではこっちの解説が書いてありました。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=marketingis0b-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&#038;asins=4532119030" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
<p>引用すると、</p>
<blockquote><p>人間生活を営む上で不可欠な生理的な必要を「ニーズ（needs）」と呼びます。この必要が満たされた後で、贅沢なものが欲しいという欲求を「ウォンツ（wants）」と呼んで、区別することがあります。</p></blockquote>
<p>と書いてあります。<br />
マズローの図で言うと、上からふたつがウォンツで、残りの3つがニーズだそうです。</p>
<p>つまりこれを使って、たとえば「空腹が満たせればいい」というのがニーズ、「高級レストランでおいしいものが食べたい」というのがウォンツだと説明しています。</p>
<p>ここから派生して、ニーズは「おなかがすいたから何かを食べたいと思うこと」で、一方のウォンツは「おなかがすいてなくても、有名店でフルコース料理が食べたいと願うこと」と言う人もいます。</p>
<h2>ニーズとウォンツ、本当の定義</h2>
<p>「顕在・潜在」説では具体的か抽象的かで区分されたのに対して、「低次・高次」説では贅沢かどうかが区分の基準になっていたりするので、ニーズやウォンツが話に出てきた際に、相手がどのような定義でその言葉を使っているのかを確認する必要があります。</p>
<p>おそらくマーケティングにおいて、ニーズやウォンツがキーワードに出てくるようになったのは、フィリップ・コトラーの影響だと思います。</p>
<p>コトラーは以下のようにマーケティングそのものを定義しています。</p>
<blockquote><p>「マーケティングとは、個人や集団が製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。」<br />
（コトラー、アームストロング「新版マーケティング原理」和田、青井訳、ダイヤモンド社、1995年）</p></blockquote>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=marketingis0b-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&#038;asins=4478502102" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
<p>コトラーによれば、ニーズとは「人間が生活上必要なある充足状況が奪われている状態（欠乏状態）のこと」だと定義しています。またウォンツについては「そのニーズを満たすための特定のモノが欲しいという欲望のこと」だそうです。</p>
<p><del datetime="2011-11-28T04:10:11+00:00">これを読む限り、「顕在・潜在」説のほうがコトラーの定義に近いですね。ただ、だからこれが正解というわけでもなく、これだけ簡単な英単語である以上、ケースバイケースで意味するところが変わるのもしょうがないことです。</del></p>
<p>[まちがっていたのでこの部分は修正 20111128]<br />
これを読む限り、上記のいずれとも異なりますね。ウォンツが具体的ということは「顕在・潜在」説とも異なるようですし。<br />
もちろんコトラーの書いていることが正解ということでもないのですが、明確な定義がむずかしく、出所によってバラバラなのはよくわかりました。</p>
<h3>曖昧な定義なら、いっそ使わないで話すのも吉</h3>
<p>ニーズやウォンツがここまで混乱したのは、わかりやすい英単語だったことが災いしたのでしょう。</p>
<p>また「顕在・潜在」説も「低次・高次」説も、用語としてのニーズやウォンツが適切かどうかはさておけば、言っている内容は至極まともでマーケティングの考え方においてもとくに間違っていません。<br />
（だからこそ余計に混乱するんでしょう）</p>
<p>ここでご紹介したように、とにかく定義が曖昧で、市販されている入門書でも別の定義が使われているのが現状です。みなさんにはまずはこの混乱した状況を知っておいていただきたいし、その上でこんなに曖昧な定義の言葉をできるだけ使わないで話すように心がけたほうがいいと思います。</p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>イノベーター理論とキャズム理論</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2365</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2365#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 01 Dec 2010 00:00:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[イノベーター理論]]></category>
		<category><![CDATA[エベレット・M・ロジャース]]></category>
		<category><![CDATA[キャズム]]></category>
		<category><![CDATA[ジェフリー・A・ムーア]]></category>
		<category><![CDATA[プロダクトライフサイクル]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://marketingis.jp/?p=2365</guid>
		<description><![CDATA[先日のプロダクトライフサイクルと関連の深い、今日はイノベーター理論とキャズムについて解説します。 イノベーター理論とは イノベーター理論とは、スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャース教授が1962年、『Diffusion of Innovations』（邦題『イノベーション普及学』）で提唱した理論です。 たとえば液晶テレビ、たとえばiPadなどの新しい商品が市場に投入された際に、消費者のその商品購入への態度により、社会を構成するメンバーを5つのグループへと分類したものです。 最初の「イノベ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>先日の<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>と関連の深い、今日は<a href="http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論" target="_top" alt="イノベーター理論"  title="イノベーター理論" >イノベーター理論</a>とキャズムについて解説します。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/12/inovation_chasm.jpg" alt="" title="inovation_chasm" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2369" /></p>
<h2>イノベーター理論とは</h2>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論" target="_top" alt="イノベーター理論"  title="イノベーター理論" >イノベーター理論</a>とは、スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャース教授が1962年、『Diffusion of Innovations』（邦題『イノベーション普及学』）で提唱した理論です。<br />
たとえば液晶テレビ、たとえばiPadなどの新しい商品が市場に投入された際に、消費者のその商品購入への態度により、社会を構成するメンバーを5つのグループへと分類したものです。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wiki/images/f/f7/Inovation.jpg" /></p>
<p>最初の「イノベーター（Innovators）」は革新者とも呼ばれるグループです。新しいものを積極的に試してみる人たちです。今日時点で3Dテレビをすでに購入されてるような方々はイノベーターと呼んでいいでしょう。<br />
イノベーターの方々は社会全体の2.5％を構成すると言われています。</p>
<p>続いて「アーリーアダプター（Early Adopters）」です。彼らはイノベーターほど積極的ではありませんが、流行には敏感で、自ら情報収集を行い判断するグループで、全体の13.5％を構成します。ときには「オピニオンリーダー」となって他の消費者に対して大きな影響力を発揮することもあります。<br />
ここ数ヶ月以内にiPhoneやiPadを持ってるような方々はアーリーアダプターですね。</p>
<p>そして中央のボリュームゾーンです。<br />
まずは「アーリーマジョリティ（Early Majority）」です。<br />
ここに所属する消費者は新しい技術や商品の採用には比較的慎重です。こうした人たちが全体の34.0％を構成すると言われています。<br />
また「レイトマジョリティ（Late Majority）も同様に全体の34.0％を構成しますが、彼らはより慎重で、むしろ懐疑的です。周囲の大半の人たちが購入したり試したりする状況を見てから同じ選択をします。<br />
デジカメやDVDプレーヤーを最近買ったような方々はレイトマジョリティです。</p>
<p>最後の「ラガード（Laggards）」ですが、彼らは非常に保守的なグループです。<br />
流行には流されず、周囲が採用しても静観していることも多いです。現在も携帯電話を所有していない方が当てはまります。全体の16.0％を構成しており、ブームが一般化してからようやく採用する人もいれば、最後まで採用しない人もいます。</p>
<h3>イノベーター理論とプロダクトライフサイクル理論</h3>
<p>製品のライフサイクルを「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」という4段階で表現する<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>理論と<a href="http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論" target="_top" alt="イノベーター理論"  title="イノベーター理論" >イノベーター理論</a>はとても近い考え方です。<br />
この場合、「導入期」の対象顧客として、イノベーターとアーリーアダプターの一部が想定されます。同様に「成長期」の対象顧客はアーリーアダプターの残りとアーリーマジョリティが、「成熟期」ではレイトマジョリティとラガードの一部が想定され、最後の「衰退期」ではラガードの残りが想定されています。</p>
<p>つまり<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>の各段階でとるべきマーケティング施策が異なるように、<a href="http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論" target="_top" alt="イノベーター理論"  title="イノベーター理論" >イノベーター理論</a>における各グループに対しても（部分的には重なっていますが）それぞれに適したマーケティングを行う必要があります。<br />
ただし<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>理論がより競合他社との関係を意識しているのに対して、<a href="http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論" target="_top" alt="イノベーター理論"  title="イノベーター理論" >イノベーター理論</a>はあくまでも消費者の傾向分析と分類であるため、注意は必要です。</p>
<h2>普及率16％の論理とキャズム</h2>
<p>市場に投入した商品が売れるかどうかについて、ロジャースはイノベーターとアーリーアダプターの割合を足した16％のラインが重要だと説いています。<br />
つまり普及率が16％に達すると、商品はブームとなり需要が一気に加速するということですね。そこでオピニオンリーダーであるアーリーアダプターこそが商品普及の鍵を握ると主張しました。これを「普及率16％の論理」と言います。</p>
<p>さて、ここでぼくたちの身の回りで少し考えてみましょう。iPhoneの国内出荷台数は300万台前後（ただし累計）と推測されていますので、まさにイノベーターからアーリーアダプターにシフトしているところです。ツイッターの国内ユーザー数は1000万人前後らしいのでアーリーアダプターの段階ですね（ただしやめちゃった方も含んだ数字だと思います）。</p>
<p>はたしてこのままiPhoneやツイッターはアーリーマジョリティにシフトして、普及していくのでしょうか。<br />
こうした、とくにハイテク産業においては、ロジャースの「普及率16％の論理」は当てはまらないと指摘した人がいます。それがジェフリー・A・ムーアで、一般的に「<a href="http://marketingis.jp/wiki/キャズム理論" target="_top" alt="キャズム理論"  title="キャズム理論" >キャズム理論</a>」と呼ばれています。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wiki/images/a/a1/Chasm.jpg" /></p>
<p>ムーアはこの図のようにイノベーターとアーリーアダプターで構成される初期市場と、アーリーマジョリティやレイトマジョリティによって構成されるメインストリーム市場との間には容易に超えられない大きな溝（Chasm：キャズム）があることを主張しています。</p>
<p>そのため、アーリーアダプターに支持されたとしてもそれはあくまでも初期市場の話であって、メインストリーム市場に受け入れられるとは限らず、そのままでは規模の小さな初期市場の中でやがては消えていく運命となるというのです。ゆえにキャズムを越えるためにはアーリーマジョリティに対するマーケティングを積極的に行わなければならないと説いています。</p>
<p>このキャズムの原因となっているのは、顧客セグメントのちがいです。<br />
アーリーアダプターは流行に敏感で、他の人が持っていないことをむしろプラスに受け止める人たちであるのに対して、アーリーマジョリティは「多くの人が持っている」という安心感を求めている（そしてようやく自らも購入できる）層であるため、一部の人しか使っていない状況ではアーリーマジョリティの人たちに商品購入を踏みとどまらせる理由にこそなれ、商品購入のきっかけにはならないのです。</p>
<p>そのためキャズムを越えるにはアーリーアダプターの支持をきっかけに、一気にアーリーマジョリティ層への普及を目指さなければなりません。具体的にはテレビCMなど広告の大量投下や、販売促進のキャンペーンを行うことで、アーリーマジョリティ層の周囲に採用事例を増やすことが重要になります。</p>
<p>新商品や新サービスを市場に投入する際は初期に広告を大量投下しがちですが、本当の勝負所はこのキャズムを越えられるかどうかのポイントだったりします。<br />
<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>と同じように<a href="http://marketingis.jp/wiki/キャズム理論" target="_top" alt="キャズム理論"  title="キャズム理論" >キャズム理論</a>もすべてに当てはまるとは限りません。ただしこうしたことを頭に入れておくことは大事です。<a href="http://marketingis.jp/wiki/キャズム理論" target="_top" alt="キャズム理論"  title="キャズム理論" >キャズム理論</a>を考えれば、<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>において、マーケティングの予算配分も先々のことを考えて、しっかり残しておかなければならないのがわかりますね。<br />
（ただし<a href="/archives/2359">先日の記事</a>のようにPOSシステムの影響で市場からの強制撤退が避けられない状況においては、初期に予算の大半を使わざるを得ないこともあり、難しいところです）</p>
<p>以下が今回の参考書籍です。</p>
<p><iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=marketingis0b-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&#038;asins=4798113336" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe> <iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&#038;bc1=000000&#038;IS2=1&#038;bg1=FFFFFF&#038;fc1=000000&#038;lc1=0000FF&#038;t=marketingis0b-22&#038;o=9&#038;p=8&#038;l=as1&#038;m=amazon&#038;f=ifr&#038;md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&#038;asins=4798101524" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe></p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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		<title>プロダクトライフサイクルとは</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2359</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2359#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 29 Nov 2010 00:00:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[イノベーター理論]]></category>
		<category><![CDATA[キャズム]]></category>
		<category><![CDATA[プロダクトライフサイクル]]></category>

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		<description><![CDATA[今日は「プロダクトライフサイクル（Product Life Cycle）」について解説します。 プロダクトライフサイクルとは プロダクトライフサイクル、製品ライフサイクルとは、ある商品やサービスが市場に投入されてから、支持を得て、だんだんと売れなくなって消えてしまう（撤退）までのプロセスを示したものです。ライフサイクルとあるように、製品を生物の一生にたとえているわけです。 こんな図を見たことがありませんか。 この図のようにプロダクトライフサイクルは縦軸に売上（利益）、横軸に時間をとって表します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>今日は「プロダクトライフサイクル（Product Life Cycle）」について解説します。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/11/plc.jpg" alt="" title="plc" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2363" /></p>
<h2>プロダクトライフサイクルとは</h2>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>、製品ライフサイクルとは、ある商品やサービスが市場に投入されてから、支持を得て、だんだんと売れなくなって消えてしまう（撤退）までのプロセスを示したものです。ライフサイクルとあるように、製品を生物の一生にたとえているわけです。</p>
<p>こんな図を見たことがありませんか。</p>
<p><img src="http://marketingis.jp/wiki/images/d/dd/Plc.jpg" /></p>
<p>この図のように<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>は縦軸に売上（利益）、横軸に時間をとって表します。<br />
初期において、売上と利益が連動しないのは、通常は商品開発にかかった投資回収などがあるためです。逆に言えば、この図で見るとわかるように最初の「導入期」の時点ではせいぜいトントンくらいということですね。</p>
<p>一般に<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>の段階区分は、「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」という4段階で表現されることが多いです。より詳細に成長期を「成長前期」と「成長後期」に分けたり、成熟期と衰退期の間に「飽和期」を加えるなど、5段階や6段階のサイクルに分類するケースもあるのですが、まあ4段階で覚えておけば十分でしょう。</p>
<h2>プロダクトライフサイクルとマーケティングの関係</h2>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>がマーケティングにどう関わるのかというと、それは各段階においてマーケティングの役割やとるべき施策が変わっていくからです。</p>
<h3>プロダクトライフサイクルの段階区分とマーケティング目標</h3>
<p>まず「導入期」ですが、これは新しい製品を市場に投入した直後です。<br />
この時点でやるべきことは認知度を高めることと、流通チャネルを開拓することです。売れる環境作りですね。当然広告も行う必要がありますし、サンプリングなどもやるべきです。<br />
ここでうまく市場に進出・浸透できるかが最初の難関です。多くの製品はこの関門を越えられずに撤退することになります。このあたりの話は「<a href="http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論" target="_top" alt="イノベーター理論"  title="イノベーター理論" >イノベーター理論</a>」や「<a href="http://marketingis.jp/wiki/キャズム理論" target="_top" alt="キャズム理論"  title="キャズム理論" >キャズム理論</a>」として別途紹介します。</p>
<p>うまく市場で認知されれば「成長期」に入ります。<br />
ライバル会社もどんどん市場に参入してきます。ここで問われるのは製品の良さです。しかし昨今の事情を考えれば特許で保護でもしない限り、技術はあっという間にマネされるため、製品の良さだけでアピールするには限界もあります。<br />
ただここから投資の回収フェーズに入るため、市場の成長性や自社のポジショニングを正確に把握して効率よく利益を出していかなければなりません。場合によっては生産設備を増強するべきですし、新規チャネルもさらに開拓していく必要があります。</p>
<p>続いて「成熟期」です。<br />
約半数の消費者がその製品（自社商品もしくは競合他社の類似商品）をすでに所有しており、この頃から需要量は頭打ちとなります。<br />
同時に技術がコモディティ化して製造コストが下がるため、中小企業や海外企業など市場参入業者はさらに増加するため競争が激化します。プライベートブランドの投入含めて、いわゆる値下げ競争が本格化するフェーズです。</p>
<p>そして最後が「衰退期」です。<br />
消費者のほとんどが所有しており、一般的に「普及品」と見なされる段階です。衰退期に入ると需要量は減少するため、市場からの撤退を考慮すべきです。</p>
<p>このように市場の創造から、市場からの撤退までを敏感に感じ取りながらマーケティングを進める必要があります。</p>
<h3>液晶テレビに見るプロダクトライフサイクル</h3>
<p>たとえばぼくが液晶テレビ（AQUOS）を買った2004年では、32インチで32万円でした。当時は1インチ＝1万円が相場だったのですが、いまでは10万円以下で購入できます。さっき調べたら6-7万円で売ってました。</p>
<p>まさにぼくは「導入期」から「成長期」の初期に買ったのですが、このくらい価格は下がるわけです。<br />
当時はシャープAQUOSの「亀山モデル」が液晶テレビのトップブランドとして認知されていましたが、競合他社も同等以上の製品を出してきましたし、デザインで勝負する企業も出てきます。<br />
価格が下がり始めたのは2007年くらいからだったと思いますが、当然、企業にしてみれば、利益が圧迫されるわけです（生産コストも下がっているのですが、それ以上に販売価格が下がっているため）。</p>
<p>液晶テレビはいまは完全に「成熟期」に入っており、エコポイントも終わり、地デジ移行の来年7月の駆け込み需要（アナログテレビの買い換え需要）を最後に、「衰退期」に入るでしょう。</p>
<p>一方で3Dテレビはいままさに「導入期」にあります。<br />
ぼくはこの3Dテレビは普及しないと思っているのですが、どのような曲線を描くのか興味深いですね。</p>
<h2>プロダクトライフサイクルの限界</h2>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>は基本的な理論としてはいまでも非常に有用です。<br />
ただしじっさいにはその見極めは決して簡単ではありません。製品によってサイクルの長短もちがいますし、さらには競合他社の参入状況によっても変わってくるため、自社製品がどの段階にあるのかを正確に把握することは困難です。<br />
そのため理論としては意味があっても実用的ではないという指摘もあります。</p>
<p>ぼくもこれをマーケティング戦略策定のより所にするのは難しいかなと思っています。<br />
当然ながらすべての製品にあてはまるものではありませんし、それだけでなく現在の市場環境や流通システムを考えればますます適用が難しくなっているからです。</p>
<p>まず<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>理論からはずれるものとしては、いわゆるロングセラーや定番商品といった「持続型」商品があります。あるいはファッションのように流行のスタイルが出るごとに活況する「スタイル型」商品や、何かのきっかけで突然ブレイクする「遅咲き型」商品などがあります。<br />
こうした商品はみなさんの身の回りでもいくつか思いつくものがあるのではないでしょうか。とくにここ数年は急に売れ出す「遅咲き型」商品も増えているように感じます。</p>
<p>その逆に市場からの撤退も早まっています。その原因はコンビニエンスストア（コンビニ）等にある、POSシステムの影響です。POSシステムの導入により、流通業界ではほぼリアルタイムに全国でどの商品が売れているかを把握できるようになりました。そしてそのデータを元に、一定期間売れない商品は「死に筋」として店頭から姿を消すことになります。<br />
その結果、企業が望む望まないにかかわらず（もちろん望んでないのですが）、またその商品はもしかすると将来「成長期」に進めたかもしれないのに短期的な評価で撤退を余儀なくされることが増えています。</p>
<p>もちろんそれを回避するために、企業側（メーカー側）も導入期に大量のテレビCMを流したり、大規模な販促キャンペーンを行うわけですが、これは投資の総額が増えることになってしまい、結果的に利益を生み出す時期が先送りになってしまいます。</p>
<p>こうした事実を踏まえた上で、<a href="http://marketingis.jp/wiki/プロダクトライフサイクル" target="_top" alt="プロダクトライフサイクル"  title="プロダクトライフサイクル" >プロダクトライフサイクル</a>理論を理解しておく必要がありますね。</p>
<p>[追記]<br />
『WEDGE』2010.12月号（P.29）に液晶テレビの平均単価のグラフがありましたのでご参考まで。</p>
<p><a href="http://www.flickr.com/photos/kounotakeshi/5247897069/" title="20101210145558.jpg by smashmedia, on Flickr"><img src="http://farm6.static.flickr.com/5243/5247897069_8013a217f0.jpg" width="500" height="281" alt="20101210145558.jpg" /></a></p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>STPマーケティングとは</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/2344</link>
		<comments>http://marketingis.jp/archives/2344#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 26 Nov 2010 00:00:31 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[STP]]></category>
		<category><![CDATA[セグメンテーション]]></category>
		<category><![CDATA[ターゲティング]]></category>
		<category><![CDATA[フィリップ・コトラー]]></category>
		<category><![CDATA[フレッド・ウィアセーマ]]></category>
		<category><![CDATA[フレッド・クロフォード]]></category>
		<category><![CDATA[ポジショニング]]></category>
		<category><![CDATA[マイケル・トレーシー]]></category>
		<category><![CDATA[ライアン・マシューズ]]></category>

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		<description><![CDATA[みなさんは「STP」という言葉を聞いたことがありますか。 マーケティングにおける「STP」とは、「セグメンテーション（Segmentation）」「ターゲティング（Targeting）」「ポジショニング（Positioning）」の3つの頭文字をとったもので、フィリップ・コトラーが提唱しました。 STP戦略、STPマーケティングとは ではSTP（STP戦略、STPマーケティング）とはいったいなんなのでしょうか。コトラーはこれを「効果的に市場を開拓するためのマーケティング手法」として紹介しています]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://marketingis.jp/wordpress/wp-content/uploads/2010/11/stp_marketing.jpg" alt="" title="stp_marketing" width="500" height="230" class="alignnone size-full wp-image-2346" /></p>
<p>みなさんは「<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>」という言葉を聞いたことがありますか。<br />
マーケティングにおける「<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>」とは、「セグメンテーション（Segmentation）」「ターゲティング（Targeting）」「ポジショニング（Positioning）」の3つの頭文字をとったもので、フィリップ・コトラーが提唱しました。</p>
<h2>STP戦略、STPマーケティングとは</h2>
<p>では<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>（STP戦略、STPマーケティング）とはいったいなんなのでしょうか。コトラーはこれを「効果的に市場を開拓するためのマーケティング手法」として紹介しています。<br />
より具体的にいえば、マーケティングの目的である「自社が誰に対してどのような価値を提供するのか」という問題を明確にするために利用します。</p>
<p>もちろんマーケティングは伝える相手を決めただけではダメですし、伝えるメッセージ、伝えるタイミングなどすべてを包含して考えなければなりません。<br />
ただし自社とマーケット（世の中、と言い換えてもいいでしょう）の関係を明確にするために、こうした手法を使うことはまちがっていないと思います。</p>
<p>コトラーは、市場における自社の競争優位性を設定するために、</p>
<ul>
<li>市場を細分化して（Segmentation）</li>
<li>ターゲット層を抽出し（Targeting）</li>
<li>ターゲット層に対する競争優位性を設定する（Positioning）</li>
</ul>
<p>ことが重要だと説いています。</p>
<p>それではひとつずつ見ていきましょう。</p>
<h3>Segmentation（セグメンテーション）</h3>
<p>最初はセグメンテーション（セグメント化）です。<br />
これはマーケティングの対象を市場全体とするのではなく、その一部に絞り込むための下準備です。もちろん日本人全員を顧客にしたいと考えるのは自由ですが、じっさいには誰もが同じ商品を買うことはないわけで、マス市場からニッチ市場へシフトせざるをえません。</p>
<p>そのため、さまざまな角度から市場調査し、ユーザ層、購買層といった形であぶり出し、明確化していきます。ようは切り口探しというところですね。</p>
<p>セグメンテーションに用いられる変数として、だいたい次の4つが使われます。それは「人口動態変数（Demographic Variables）」「地理的変数（Geographic Variables）」「心理的変数（Psychographic Variables）」「行動変数（Behavioral Variables）」です。</p>
<p>「デモグラフィック（Demographic）」は言葉として聞いたことのある方も多いと思いますが、年齢や性別、職業など属性的要因で区分する手法です。そのほか「ジオグラフィック（Geographic）」は居住地など地理的要因で区分し、「サイコグラフィック（Psychographic）」は趣味など心理的要因で区分します。<br />
最後の「行動変数」は購買状況や使用頻度、購買動機、購買パターンなど、製品に対する買い手の知識や態度などによって顧客を分類するための基準です。</p>
<p>ぼくらは何気なく生活しているだけでも、いろんな特徴があります。<br />
たとえば「東京都内に住んでいる、30代の男性で、海外サッカーに興味があり、現在はWOWOWに加入している」といったさまざまな切り口から、市場における顧客のニーズごとにグループ化する、つまり「市場をセグメントする」ことが、セグメンテーションです。</p>
<h3>Targeting（ターゲティング）</h3>
<p>続いてやることはターゲティング（ターゲット選定）です。<br />
セグメント化した結果、自社の参入すべきセグメントを選定、すなわちターゲットを明確にすることを指します。</p>
<p>ターゲットの選定には、自社の強みを活かせたり、競合する他社がいないセグメント（「<a href="http://marketingis.jp/wiki/ブルーオーシャン" target="_top" alt="ブルーオーシャン"  title="ブルーオーシャン" >ブルーオーシャン</a>」と呼んだりしますね）を選択することが大事です。<br />
ターゲットの規模については会社の規模などにもよりますが、一般的には市場全体の2割程度を目安にすることがいいとされています。<br />
とはいえ、サイズありきで考えてもろくなことになりません。あくまでも自社が提供できる価値と、顧客が求めるニーズがどこでマッチするのかを考えましょう。その結果、あまりにも規模が小さくなってしまった場合は再検討が必要でしょうね。</p>
<h3>Positioning（ポジショニング）</h3>
<p>最後はポジショニングです。<br />
これはいわゆる「差別化」とは少しちがいます。差別化がきわめて企業側の利己的な視点であり、自社と他社の比較でしかありません。それに対して、ここでいうポジショニングはターゲット層から見たときの「優位点（優位性）」のことです。</p>
<p>消費者にとって対価を支払ってもよいと思えるだけの価値や魅力があるのか、その観点でとらえなければなりません。<br />
言い換えれば「差別化」とは「機能提案」にすぎません。自社の特徴を顧客視点で捉え直し、「用途提案」することを心がけてください。<br />
その意味ではキャッチコピーはポジショニングを象徴しているといえますね。</p>
<p>またポジショニングは市場全体を意識する必要はありません。あくまでもターゲット層にとってどうであるかが問われています。<br />
アプローチすべきターゲット層にどんな不満があるのかを事前に把握しておかないと、訴求ポイントを見つけることが難しくなります。ポジショニングが不明確なままだと、その後のマーケティング施策がぼやけてしまいます。<br />
そのためにも<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>の最終ステップとして可能な限り具体的にしなければなりません。</p>
<h2>STPに問題はないのか</h2>
<p>とはいえ、<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>が提唱された当時と比べれば、消費はどんどん多様化していますし、どこまで厳密にセグメント化できるのか、あるいはセグメント化すべきなのかという問題はあります。<br />
この現実的かという問題と、その有効性についての問題は、<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>に限らず古典的なマーケティングのすべてに対していえることです。もちろん人間の本質は変わらない以上、いまでも通用する部分はたくさんありますので、すべてを否定するわけにもいかないので余計にやっかいなのですが。</p>
<p>また<a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>のプロセスがどれだけ完璧に行われたとしても、その後に続くプロモーションなど、いわゆる<a href="http://marketingis.jp/wiki/マーケティングの4P" target="_top" alt="マーケティングの4P"  title="マーケティングの4P" >マーケティングの4P</a>に代表されるマーケティング施策が不十分なために結果に結びつかないことも当然考えられるため、とくにうまくいかなかった場合の要因分析は慎重に行う必要があります。ターゲットやポジショニングはまちがっていなかった、ということもありますからね。</p>
<p>じっさいに現実問題として、S→T→Pの順に考えることが正しいのかという疑問があります。つまりどのようなセグメントを切るにせよ、またそこから特定のターゲッ トを選定するにせよ、それらはすべてポジショニングありきの話ですから、まず最初に規定すべきはポジショニングだという考え方も出てきています。</p>
<p>たしかにセグメントが複雑化して小さくなればなるほど、すべてはポジショニング次第という結論になりやすいのも事実です。 加えて言えば、デモグラフィックのような定量的な切り口でセグメント化できれば市場規模もわかりやすくなるため、ターゲット選定しやすいのですが、サイコグラフィックなどの定性的な要素が増えてくると、サイズを把握することが難しくなります。</p>
<p><a href="http://marketingis.jp/wiki/STP" target="_top" alt="STP"  title="STP" >STP</a>がどこまで使えるのかはケースバイケースですが、いずれにせよマス市場というものがなくなったことはまちがいありませんし、誰もが実感していることですね。<br />
その中でどういった人を相手にするのか、また彼らにどんな価値を提供し魅力を伝えていくかを考えることは現代マーケティングでは不可欠です。</p>
<p>顧客を見る、顧客視点で考える、という当たり前のことを再確認するためにも、こうした基本的な知識はおさえておきたいですね。</p>
<h3>ポジショニングについての補足</h3>
<p>顧客に受け入れられるポジショニングについて、マイケル・トレーシーとフレッド・ウィアセーマは3つに分類できると語っています。<br />
それは「製品リーダーシップ」「オペレーションの卓越性」「顧客との親密さ」です。これは自分自身のことを考えればわかりますね。最高の製品を提供する企業を評価するケース、オペレーションがもっとも効率的な企業を評価するケース、そして自分の希望にもっともよく応えてくれる企業を評価するケースです。<br />
トレーシーとウィアセーマはこのうちどれかひとつで飛び抜ける必要があり、残りのふたつも及第点に達するようにアドバイスしています。</p>
<p>さらにフレッド・クロフォードとライアン・マシューズは、5つのポジショニング可能領域というものを発表しています。<br />
これは「製品」「価格」「アクセスの容易さ」「付加価値サービス」「顧客の経験」の5つです。成功している企業は、このうちひとつが支配的地位を占め、もうひとつは平均以上、残りの3つは業界平均レベルにあると指摘しています。</p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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		<title>平均と分布</title>
		<link>http://marketingis.jp/archives/76</link>
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		<pubDate>Fri, 06 Mar 2009 09:04:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>河野</dc:creator>
				<category><![CDATA[わかるマーケティング]]></category>
		<category><![CDATA[分析]]></category>
		<category><![CDATA[分布]]></category>
		<category><![CDATA[平均]]></category>

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		<description><![CDATA[例えば10人のアンケートで5点満点で平均が3点だったとします。 これは何を意味していると思いますか？ この結果が示しているのは、全員の合計ポイントが30点だったということだけです。 そしてこの平均では見えないものが分布なのです。 例えばユーザーアンケートなどで、評価値を集計することはよくあると思います。このときに平均しか見てないとしたら、それは情報としてはほとんど無意味です。 以下のグラフを見てみてください。これらはすべて「平均値が3」になる結果です。 これらすべてが「平均値が3」という結果しか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>例えば10人のアンケートで5点満点で平均が3点だったとします。<br />
これは何を意味していると思いますか？</p>
<p>この結果が示しているのは、全員の合計ポイントが30点だったということだけです。<br />
そしてこの<strong>平均</strong>では見えないものが<strong>分布</strong>なのです。</p>
<p>例えばユーザーアンケートなどで、評価値を集計することはよくあると思います。このときに平均しか見てないとしたら、それは情報としてはほとんど無意味です。</p>
<p>以下のグラフを見てみてください。これらはすべて「平均値が3」になる結果です。</p>
<p><img src="http://smashmedia.jp/marketing/images/avg3/sample1.png" alt="" /><br />
<img src="http://smashmedia.jp/marketing/images/avg3/sample2.png" alt="" /><br />
<img src="http://smashmedia.jp/marketing/images/avg3/sample3.png" alt="" /><br />
<img src="http://smashmedia.jp/marketing/images/avg3/sample4.png" alt="" /></p>
<p>これらすべてが「平均値が3」という結果しか示していないのです。もちろん全員が3点であることもあり得ます。<br />
極端に評価が分かれているのか、それとも平均値付近に評価が集まっているのか、それは分布を見なければわかりません。</p>
<p>大絶賛と大不評ならそれは個性があっても強みとして活かせばいいですし、平均値付近ならおそらくそれが全体の評価なのだと思います。</p>
<p>データの分析はマーケティングで重要な作業ですが、正しく数字を読み解くには平均と分布の違いをきちんと認識してください。</p>
<div style='clear:both'></div>]]></content:encoded>
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